ジード(Charles Gide)(読み)じーど(英語表記)Charles Gide

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ジード(Charles Gide)
じーど
Charles Gide
(1847―1932)

フランスの経済学者。新教徒の法学者の子として、南フランスのガール県に生まれる。パリ大学で学び、ボルドー大学、モンペリエ大学教授を経て、1898年パリ大学教授。1920年、停年で同大学名誉教授となり、以後、コレージュ・ド・フランスの教授。ジードの活躍期は、フランスの社会科学史面でも経済学史面でも一大変革期にあたっており、彼は、消費組合運動の理論的指導者、労働価値説と限界効用価値説との折衷論的な経済原論論者などとして多方面で活躍した。その面の著書も多いが、C・リストとの共著経済学説史Histoire des doctrines économiques(1909、7版1947)は名著の名が高く、日本を含め、諸国語に訳され、愛用された。また1887年に経済学評論誌『Revue d'économie politique』を創刊し、長くその編者を務めた。

[早坂 忠]

『C・ジード、C・リスト著、宮川貞一郎訳『経済学説史』全2冊(1936、38・東京堂出版)』

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