バイラルメディア(読み)ばいらるめでぃあ(英語表記)Viral Media

デジタル大辞泉 「バイラルメディア」の意味・読み・例文・類語

バイラル‐メディア(viral media)

バイラルは「ウイルス性の」の意》SNSなどのソーシャルメディアで取り上げられやすいコンテンツ。思わず読みたくなったり、他人に教えたくなったりするような画像動画記事を集めたウェブサイトなどをさす。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「バイラルメディア」の解説

バイラルメディア

FacebookTwitterなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用して、話題性の高い情報を口コミのように広げる媒体であり、インターネット上の新しいコンテンツサービスである。
バイラルメディアは、ネットユーザーが興味を持ちそうな、タイトル、動画、写真、記事で構成されている。それらの記事に興味を持った読者は、読者自身のSNSで共有(シェア)することができるため、バイラルメディアの記事は、SNS経由で拡散されていく。バイラル(Viral)には、「ウイルス性の」といった意味があるが、バイラルメディアの記事は、感染力の高いウイルスのように、SNS経由で広がり、たくさんの読者を増やしていく点が一番の特徴である。
バイラルメディアの草分けは、2006年に開設された米国BuzzFeed(バズフィード)と言われている。BuzzFeedでは、「最も残念な失敗料理35選」や「2014年の最も美しいウエディングケーキ24」などのようなタイトルとインパクトのある写真や動画がセットとなった、リスト記事やまとめ記事と呼ばれる記事がレイアウトされている。記事の上下には、FacebookやTwitterなどへアクセスするためのボタンがあり、読者は、それらのボタンから自分のSNSアカウント経由で、記事のシェアや投稿などが行える。現在、BuzzFeedの記事の閲覧者数は、月間1億5000万人に達しており、また、直接BuzzFeedのサイトで記事を見るのではなく、SNS経由で見る人が70%以上に達することなどからも、BuzzFeedのバイラルメディアとしての存在の大きさを示している。
バイラルメディアには、日本発のものもある。その一つが「dropout」だ。 dropoutは、「刺さる」動画メディアと題し、動画とその紹介文がセットになったコンテンツを毎朝一つずつ掲載している。
今後の更なる広がりに注目が集まるバイラルメディアだが、一方で、他人の文章や画像を無断で記事にしたり、引用したりするなどの盗用も問題となっている。実際に、14年7月26日、BuzzFeedは、他サイトの記事を盗用していたスタッフを解雇したと公表した。

(横田一輝 ICTディレクター/2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「バイラルメディア」の解説

バイラルメディア

インターネット上で注目を集めている動画や画像などを紹介するブログ形式のメディア。情報が人を介して伝わっていく様子がウイルスの感染に似ていることから、「バイラル(ウイルス性の)」という言葉が冠されている。アクセス数を上げるためにFacebookやTwitterといった交流サイト(SNS)での情報拡散に注力している点が特徴。記事には閲覧者の心をつかむキャッチーなタイトルが付けられ、スマートフォンでの閲覧やSNSでの拡散がしやすいレイアウトが採用されている。2013年後半から米国を中心に流行し、日本でも類似のメディアが相次いで立ち上がった。一方で、コンテンツを無断転載したり、Facebookで記事に「いいね!」を押したユーザーにスパムメールが送られたりする問題も起こっており、運営側のモラルの欠如が指摘されている。

(2014-11-5)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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