パンジャブ問題(読み)パンジャブもんだい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パンジャブ問題」の意味・わかりやすい解説

パンジャブ問題
パンジャブもんだい

インドの北西部,パンジャブ州におけるシク教徒の独立運動。シク教徒たちは印パ分離の際にパキスタンから難民としてインドに移住し,総本山ゴールデン・テンプルのあるパンジャブ州にその多くが集った。 1960年代からシク教徒の独立を目指す運動が現れ,82年夏以降,独立国「カリスタン」の樹立を主張する過激派のテロ激化。 84年,政府はゴールデン・テンプルを軍隊によって制圧したが,多くの死傷者を出す惨事となり,その報復としてガンジー首相が暗殺された。 85年,前首相の長男ラジブ・ガンジー首相とシク教徒の穏健派が 11項目にわたる「パンジャブ合意」に調印したが,その後も混乱は続いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android