マイブーム

とっさの日本語便利帳の解説

一九八〇年代以降の「豊かさ」の実現と個人の関心多様化により、「先端」こそがカッコいいという生活美学に基づく「先端」の追求は次第に失速し、各自価値観感性に基づく等身大の「個性」が追求されるようになってきた。それは、ひとりひとりの「こだわり」が確立しつつあることを意味しており、「多様化」=「すみわけ化」を前提とした上での消費こそが、九〇年代消費社会の本質といえるのである。そんな「すみわけ」状況を象徴することばが「マイブーム」である。これは、イラストレーターのみうらじゅんの命名したものであり、多くの人を巻き込む社会的流行=「マスブーム」と違い、ひとりひとりが自分の関心のある趣味やテーマを追い求める状況を指している。いってみれば、それは個人の嗜好そのものなのだが、あえてそれを「ブーム」という言葉に置き換えることで、世間に影響を受けない個人の自発的意志を強調しているのである。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

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