リュウグウオキナエビスガイ(読み)りゅうぐうおきなえびすがい(その他表記)Rumphius' slit shell

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

リュウグウオキナエビスガイ
りゅうぐうおきなえびすがい / 竜宮翁戎貝
Rumphius' slit shell
[学] Entemnotrochus rumphii

軟体動物門腹足綱オキナエビスガイ科の巻き貝。四国沖から台湾、さらにインドネシアにかけて、水深200メートル前後にすむ。殻高17センチメートル、殻径19センチメートルあるいはより大形になる。殻はやや薄質、整った円錐(えんすい)形で、体層はとくによく膨れる。臍孔(へそあな)がきわめて広い。この類特有の切れ込みは長く、殻をほぼ半周する。

[奥谷喬司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のリュウグウオキナエビスガイの言及

【オキナエビスガイ(翁戎貝)】より

…これは世界でこの類の発見の最初の記録である。リュウグウオキナエビスガイEntemnotrochus rumphiは最大の種で,殻の太さは19cmに達し,東シナ海からインドネシアに分布する。このほかテラマチオキナエビスガイ,コシタカオキナエビスガイ,アケボノオキナエビスガイがある。…

【貝】より

…1963年アメリカの婦人が良品を1個2000ドルで買い,貝の世界最高値とされた。しかし,その後台湾でとれたリュウグウオキナエビスガイを鳥羽水族館が1個1万ドルで購入し,現在これが貝の最高値となっている。【波部 忠重】
[食物材料]
 日本の縄文時代の貝塚から出土した貝の中でもっとも多いのはハマグリとカキで,アカニシ,アワビ,サザエなどがそれらに続くといい,前述の東京湾の例とはいくらか違いが見られる。…

※「リュウグウオキナエビスガイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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