巻き貝(読み)まきがい(その他表記)snail

翻訳|snail

日本大百科全書(ニッポニカ) 「巻き貝」の意味・わかりやすい解説

巻き貝
まきがい
snail

軟体動物門腹足綱に属する貝のうち、殻のあるものの総称で、通常背側に螺旋(らせん)状に巻いた貝殻をもっているのでこの名でよばれる。主要なものは前鰓亜綱(ぜんさいあこう)(海産・淡水産種が多い)と有肺亜綱(陸産種が多い)である。しかし、後鰓亜綱の多くやナメクジ類など殻をもたないものや、貝殻が笠(かさ)形をしたツタノハガイ類やカラマツガイ類なども、典型的な巻いた殻をもっていないが腹足類に分類されるため、広義には巻き貝類とみなされる。螺旋形の殻は先太りの管(螺管)が軸の周りに巻いたもので、殻頂から見て時計回りのものは右巻き、反対のものは左巻きである。巻き貝のなかには右巻きのものが圧倒的に多く、平巻き、塔形、紡錘形などさまざまな形のものがある。

[奥谷喬司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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