ロシア会社(読み)ロシアがいしゃ(英語表記)Russian Company

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロシア会社」の意味・わかりやすい解説

ロシア会社
ロシアがいしゃ
Russian Company

イギリスロシア貿易独占会社,別名モスクワ会社。北東航路を探検した R.チャンセラーが,1553年ロシア皇帝イワン4世 (雷帝)から独占権を受け,55年イングランド女王メアリー1世の特許状によって会社として発足。 1646年オランダの圧力によりロシアから締出されたが,60年会社を再編成するとともに貿易再開を許された。 98年独占権を失ったが,会社は現在も存続している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のロシア会社の言及

【株式会社】より

…前者は各自の資本と各自のリスクにおいて貿易を営む貿易商人のギルド的団体で,16世紀の冒険商人組合merchant adventureres companyがその一例である。後者はメンバーが拠出した資本を結合し,永続的な一企業として貿易を営み損益を分配する,いわば先駆的な株式会社であって,最も古いのは1555年に特許状を下付されたロシア会社(モスコー会社Muscovy Companyともいう)であり,最も重要であったのは1600年に設立され,一時,日本(平戸)にも商館をおいたイギリス東インド会社である。ヨーロッパ大陸ではオランダ東インド会社(1602設立),フランス東インド会社(1664設立)がよく知られている。…

【カンパニー制度】より

…しばしば〈組合〉の訳語があてられ,中世ギルドの直系といってよい前者は,15世紀にイギリスからの羊毛輸出を握っていたステープル・カンパニーや16,17世紀に北西欧への毛織物輸出を独占した冒険商人組合(マーチャント・アドベンチャラーズ)などに代表されるが,ほかにバルト海貿易を展開したイーストランド会社(1579創設)や1592年に改組されてからのレバント会社(東地中海・トルコ貿易を独占した)などがある。他方,初期のモスコー会社(Muscovy Company,別名ロシア会社,1555設立)やレバント会社(1581年の創設時から92年まで)は合本制をとった。とくに1600年に成立する東インド会社は合本制会社の典型となった。…

※「ロシア会社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android