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会社 かいしゃ company; corporation

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

会社
かいしゃ
company; corporation

会社法により設立された,営利を目的とする社団法人。資本の結合,労力の補充,危険の分散をはかることを目的として発達した制度。会社法は株式会社のほか,合名会社合資会社合同会社の 4種類を認めており,後者の 3種を持分会社と総称する。

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デジタル大辞泉の解説

かい‐しゃ〔クワイ‐〕【会社】

会社法に基づいて設立された法人株式会社合名会社合資会社合同会社の4種がある。
同じ目的で物事を行う集団。結社。

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百科事典マイペディアの解説

会社【かいしゃ】

営利を目的とする社団法人。会社法による会社(合名会社合資会社合同会社株式会社)をいう。共同により資本・労力を結合し,危険の分散を図るために発達。会社は,共同目的をもつ複数人の集合体であり,法人であるから権利義務の主体となり,営利法人であるから構成員への利益分配を目的とする。

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世界大百科事典 第2版の解説

かいしゃ【会社】


【歴史】

[西洋]
 何人かの人が共同して特定の経済的目的を達成しようとして設立する組織が会社であるが,〈会社〉に相当するものはすでに古代から存在した。おそらく,家長の死亡後に兄弟が財産を共同に管理したことに起源があると思われるが,やがて特定の目的をもった,しかも血族外の者が参加する団体が形成された。ローマ共和政末期から〈ある事業のための団体societas alicuius negotiationis〉(ソキエタス)が出現する。

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大辞林 第三版の解説

かいしゃ【会社】

営利を目的とする社団法人で,会社法による株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の総称。また,会社法以外の法律により設立される,銀行・相互会社・信託会社などと特殊会社とを含めても用いられる。
同じ志をもって物事を行う集団。結社。仲間。 〔明治初期に用いられた語。の原義〕 「本朝にて学術文芸の-を結びしは今日を始めとす/明六雑誌 1

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

会社
かいしゃ

会社法上、会社とは株式会社、合名会社、合資会社または合同会社をいう(2条1号)。このように会社法では、会社の種類を列挙しているだけで、その属性に着目した実質的定義規定は設けられていない。しかし、会社の属性としては、一般に社団性、法人性、営利性があげられている。[戸田修三・福原紀彦]

属性

(1)社団性 2005年(平成17)改正前商法・有限会社法においては、会社を社団とする旨の規定が置かれていたが、会社法においては同様の規定は置かれていない。しかし、会社法においても会社は社団であると解されている。社団という概念には広狭二義がある。広義におけるそれは、共同の目的を有する複数の構成員の結合体たる団体を意味し、狭義におけるそれは、出資者たる構成員は団体との間の社員関係によって団体と結合し、他の構成員との結合は団体を介した間接的なものでしかない団体を意味する。「会社は社団である」という場合に、この社団とは広狭いずれの概念をさすのかについて議論があるが、一般的には広義におけるそれをさすと解されている。なお、会社を1人で設立すること(一人設立)も、設立後の会社の社員を1人とすることも認められている(一人会社(いちにんがいしゃ))。しかし、社団概念は社員が複数存在することが前提とされているにもかかわらず社員が1人でも社団であると説明することが可能であるかが問題となる。現在では、社員はいつでもその有する株式・持分(もちぶん)を他者に譲渡することができるため、いつでも社員が複数になりうるのであるから、一人会社も潜在的には社団であると説明すること(潜在的社団性)が一般的である。
(2)法人性 会社はすべて法人である(会社法3条)。すなわち、会社自体の名において、その構成員とは別個独立に権利能力を有し権利義務の帰属主体となり、訴訟当事者になることもでき、会社自体に対する債務名義によってのみ会社財産に対して強制執行をなすことができる。会社が法人格を有することによって、団体の法律関係を簡単に処理できるというメリットがある反面、このような法人格を認めた法の趣旨が損なわれるような場合には、法はその法人格を全面的に否定することができる。そのための制度として、会社法は、会社の解散命令(824条1項、904条)、設立無効の訴え(828条1項1号・2項1号)などを認めている。また、このように法人格を全面的に否定するのではなく、特定の法律関係においてのみ、形式上存在する法人格を実質上存在しないものとして取り扱い、法人格の機能を一時的に停止することにより、法人と構成員とを同一視しようとする考え方が有力に主張されている。これを「法人格否認の法理」といい、日本の判例でも採用されることになった。それによれば、およそ法人格の付与は、社会的に存在する団体についてその価値を評価してなされる立法政策によるものであって、これを権利主体として表現せしめるに値すると認めるときに法的技術に基づいて行われるものである。したがって、法人格がまったく形骸(けいがい)にすぎない場合、またはそれが法律の適用を回避するために濫用されるような場合において、法人格を認めることは、法人格というものの本来の目的に照らして許すべきでないとして、このような場合には法人格を否認すべきである、としている。注目すべき判例である(最高裁判所判決昭44・2・27民集23―511)。法人格否認の法理の適用範囲につき、この判例は、法人格の形骸化と法人格の濫用の二つの場合をあげているが、どのような場合にこの法理の適用を認めるべきかに関し学説の争いがある。
(3)営利性 会社は営利を目的とする(会社法105条2項)。営利の目的とは、対外的に営利活動によって得た利益を構成員に分配することを目的とするという意味である。会社法制定により、「会社は営利を目的とする」旨の2005年改正前商法の規定が削除されたが、会社は前述した意味での営利性は有すると解されている。相互会社や協同組合は、団体の活動によって構成員に経済的利益を付与することを目的にしており、その活動の結果として剰余金を構成員に分配することがあるとしても、分配することを目的とするものではない。[戸田修三・福原紀彦]

会社の種類

会社法上、会社の種類としては、株式会社、合名会社、合資会社、合同会社の四つの種類がある(2条1号)。会社の種類を区別する基準は、主として、会社の構成員である社員の責任の態様である。
 「合名会社」は、会社債務につき、会社債権者に対して連帯して無限の弁済責任を負う社員だけで構成される一元的組織の会社である(576条2項、580条)。「合資会社」は、合名会社の社員と同じ地位にたつ無限責任社員と、会社債務につき、会社債権者に対して連帯して弁済責任を負うが、出資額を限度とする責任しか負わない有限責任社員とで構成される二元的組織の会社である(576条3項、580条)。「合同会社」は、株式会社と同様に有限責任社員だけで構成される一元的組織の会社である(576条4項、580条2項)。合名会社・合資会社・合同会社は、その社員の地位が持分とよばれていることから、持分会社と総称される。持分会社の社員は、会社債権者に対して直接に会社債務を弁済する義務を負う(直接責任)が、合同会社の社員は、実質的には間接責任の扱いを受ける(578条)。「株式会社」は、会社債務につき会社債権者に対してなんらの弁済責任を負うことなく会社に対して株式の引受価額を限度とする出資義務を負うにすぎない、有限責任の社員(株主)だけで構成される一元的組織の会社である(104条)。現行法上、その責任は間接責任である。
 なお、責任態様だけをみると区別がつかない株式会社と合同会社とは、おもに以下の点において区別される。(1)合同会社は持分会社として分類される。(2)原則的に株式会社では所有と経営が分離しているが、合同会社では所有と経営は一致している。すなわち、株式会社においては原則的に、株主が構成する株主総会が取締役を選任し、取締役が取締役会を構成し、代表取締役を選定し、代表取締役が業務を執行し会社を代表することになる。これに対して、合同会社では原則的に、全社員が会社の業務を執行し、会社を代表する(590条、599条)。(3)株式会社では原則的に1株1議決権が妥当する(308条1項本文)が、合同会社では各社員の議決権数はその出資比率と無関係に定めることができる(577条)。(4)原則的に、株式会社では株主はその持株数に応じて剰余金の分配を受ける(109条、454条3項)が、持分会社では社員はその出資比率に関係なく、会社経営への貢献度に応じて自由に利益分配を受けることができる(622条)。
 また、2005年の会社法制定以前においては、間接有限責任社員のみで構成される一元的組織の会社として、おもに小規模閉鎖的な会社のために、有限会社が用意されていたが、会社法制定によってその根拠法である有限会社法が廃止され、株式会社制度に吸収された。ただ、有限会社法に基づいて設立された有限会社は、会社法施行後も引き続き「有限会社」という商号の使用を継続することが認められる。すなわち、このような有限会社は法律上では「株式会社」として存続するものであるが、その商号中に「有限会社」という文字を用いなければならない。このような株式会社を特例有限会社という。[戸田修三・福原紀彦]

人的会社と物的会社

会社は、講学上、経済的・経営的な実質に着目して、人的会社と物的会社とに分類されてきた。すなわち、社員の個性と会社企業との関係が密接で、社員個人の信用が対外的信用の基礎となるなど、企業の人的要素が重視されている会社を人的会社といい、他方、社員の個性と会社企業との関係が希薄で、会社財産が対外的信用の基礎となるなど、企業の物的要素が重視されている会社を物的会社という。合名会社は人的会社の典型であり、株式会社は物的会社の典型である。合資会社は両者の中間形態であるが、人的会社に属する。しかし、会社法で新たに創設された合同会社は、このような人的会社と物的会社との区分になじまない。[戸田修三・福原紀彦]

その他の会社の区分


設立準拠法による区分――「外国会社」
会社法上は、日本法に準拠して設立された会社を内国会社といい、外国の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体であって、会社と同種のものまたは会社に類似するものを「外国会社」という(2条2号)。とくに明文で定めない限り「会社」には外国会社は含まれず、外国会社の定義において法人格の有無を問わない。[戸田修三・福原紀彦]
持株数等の経営支配による区分――「親会社」「子会社」
会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社その他の当該会社がその経営を支配している法人として法務省令で定めるものを「子会社」といい、株式会社を子会社とする会社その他の当該株式会社の経営を支配している法人として法務省令で定めるものを「親会社」という(会社法2条3号・4号)。対象となる範囲を株式会社に限定せず、判断基準として、議決権の過半数という形式基準に加えて実質的支配基準を採用する。子会社には外国会社も含まれると解される。実質的な支配基準は法務省令で定められ、連結計算書類の連結対象となる範囲と同等のものとされている(会社法施行規則3条)。
 会社法上、(1)子会社による親会社株式の取得禁止(135条)、(2)親会社の監査役等の子会社調査権(381条3項)、(3)連結計算書類の開示(444条1項)、(4)親会社株主の子会社に対する閲覧等請求権(318条5項、371条5項、442条4項、125条4項、252条4項、433条3項)が定められるとともに、社外監査役・社外取締役の要件、監査役の兼任禁止の範囲等においても、子会社概念が重要な役割を果たしている。[戸田修三・福原紀彦]
資本金または負債額による区分――「大会社」
規模に関して、最終事業年度の貸借対照表上の資本の額が5億円以上または負債の合計額が200億円以上である株式会社を「大会社」といい(会社法2条6号)、会計監査人が強制される(同法328条)などの厳格な規律がなされている。[戸田修三・福原紀彦]
発行しうる株式の種類による区分――「公開会社」「種類株式発行会社」
公開性に関しては、すべての種類の株式が譲渡制限株式である全部株式譲渡制限会社(法文上は「公開会社でない株式会社」=非公開会社)と、そうでない「公開会社」とに区分される。公開会社は、譲渡について株式会社の承認を要しない株式を発行している株式会社である(会社法2条5号)。会社法では、公開会社の規律が強化して整えられるとともに、非公開会社の規律のなかに従来の有限会社規律が統合されている。
 また、剰余金の配当その他の会社法所定(108条1項各号)の事項について内容の異なる2以上の種類の株式を発行する株式会社を「種類株式発行会社」という(同法2条13号)。ただし、この場合、種類株式発行会社とは、現に種類株式を発行している会社をさすものではなく、種類株式についての定款の定めがある会社であればよいので注意を要する。[戸田修三・福原紀彦]
機関設計による区分
会社法においては、すべての株式会社に設置が義務づけられる機関は株主総会と取締役であり、このほかは、定款の定めや法律の規定によって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人または委員会・執行役を置くことができる。そこで、会社法では、選択される機関設計により、「取締役会設置会社」「会計参与設置会社」「監査役設置会社」「監査役会設置会社」「会計監査人設置会社」「委員会設置会社」の定義がなされる(2条7号~12号)。なお、非公開会社では、監査役を置いても、監査の範囲を会計に限定することができる場合があり、そうした場合には監査役設置会社とはよばないので注意を要する(2条9号)。[戸田修三・福原紀彦]
一般法上の会社と特別法上の会社
一般法である会社法の規定だけに従う会社を一般法上の会社といい、その他の特別法の規定にも従う会社を特別法上の会社という。特別法上の会社には、特定の会社のために制定された特定特別法(日本電信電話株式会社等に関する法律など)に従う会社(=特殊会社)と、特定の種類の事業を目的とする会社のために制定された一般特別法(銀行法、保険業法など)に従う会社がある。[戸田修三・福原紀彦]
『鳥山恭一・福原紀彦・甘利公人・山本爲三郎・布井千博著『会社法』新訂版(2006・学陽書房) ▽神田秀樹著『会社法』第9版(2007・弘文堂)』

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世界大百科事典内の会社の言及

【株式会社】より

…株式会社は会社の一種で,会社の構成員である社員(株式会社においては,株主と呼ばれる)の地位が株式という細分化された割合的単位の形をとり,同時に,すべての株主が,会社に対して,その出資額を限度とする有限責任を負担するだけ(いいかえると,株主は会社の債権者に対してはなんらの責任を負わない)の形態のものである。
【法的にみた株式会社】
 上記のような株式会社の制度的特質は,個性を喪失した大衆投資家を株主とすることによって,大規模な資本の集中を図るための必要から生じている。…

【カンパニー制度】より

…カンパニーcompanyは,広義には中世のギルドから現在の諸種の〈会社〉企業体までを含むが,とくに中世末,近世初期のイギリスに成立した特許会社chartered companyをさす。巨額の上納金や貸上げの代償として国王から与えられた特許状によって独占権を認められたこれらの企業体は,植民や鉱山業などを含む経済活動の多様な分野で成立したが,その中心は貿易業にあった。…

【社団法人】より

…社団法人は,公益を目的として設立することも,営利を目的として設立することもできる(民法34条,35条,商法52条)。営利を目的とする社団法人を会社といい,通常,社団法人という場合には,公益社団法人を指している。
[設立手続]
 公益社団法人を設立するためには,社団法人を設立しようとする2人以上の者が,設立の意思をもって法人の根本規則である定款を定めて書面にしなければならない。…

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