一次鉱物(読み)いちじこうぶつ(その他表記)primary mineral

岩石学辞典 「一次鉱物」の解説

一次鉱物

原岩または原鉱床の形成作用によって生成し,岩石または鉱床が生成された時に,すでにその中に含まれていた鉱物[Teall : 1888].実際にはどこまでが一次鉱物で,どこからが二次鉱物区別ができない場合が多い.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の一次鉱物の言及

【鉱物】より

…変成作用,続成作用による鉱物生成の場合である。 鉱物はその生成の時期により,初成鉱物すなわち一次鉱物と,これら一次鉱物が生成後その存在する環境に著しい変化が生じ別種鉱物に変化して形成された二次鉱物に分けられる。例えば一次鉱物である硫化鉱物類の集合体が天水または地表近くでの熱水などのように酸素を溶存する水により酸化分解を受け,硫化鉄鉱物が針鉄鉱などの含水酸化鉄鉱物に変化する場合,さらに反応を行った水中に溶出した成分がふたたび晶出する場合がある。…

【土壌】より

…土性は土壌のもっとも不変的な基本的性質であって,土壌の物理性・化学性のいずれにも深く関係しており,この知識は土壌管理や作物栽培において重要な基礎となるものである。
【土壌鉱物】
 土壌の主要構成分である鉱物は一次鉱物と二次鉱物に分けられる。地中深くで岩漿(がんしよう)(マグマ)が冷却して岩石を形成するさいに生成した鉱物,すなわち造岩鉱物を一次鉱物と呼び,造岩鉱物が地表の風化作用で変化して新しく生成した鉱物を二次鉱物と呼んでいる。…

※「一次鉱物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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