丁西林(読み)ていせいりん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「丁西林」の意味・わかりやすい解説

丁西林
ていせいりん / ディンシーリン
(1893―1974)

中国の喜劇作家。本名丁燮林(ていしょうりん)。江蘇(こうそ)省泰興県黄橋(こうきょう)鎮出身。イギリスのバーミンガム大学に留学。本業は物理学者。北京(ペキン)大学教授、中央研究院物理研究所長などを歴任。矛盾した言動のなかで愛を告白する一幕喜劇『一隻馬蜂(くまんばち)』(1923)や『圧迫(よくあつ)』(1925)の発表で当時の白話(口語)文運動に呼応した。ほかに歴史喜劇『孟麗君(もうれいくん)』(1961)などがあり、バリーの『十二鎊鈁的神情(ポンドてきのめつき)』などの翻訳注釈で若手劇作家を誌上指導した。イギリス近代喜劇の影響を受け、初期作品はミルンに似るといわれ、デモクラシー婚姻の自由などをテーマに平凡な市民生活中の矛盾を巧みなプロットでユーモラスに風刺している。

[中野淳子]

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