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口語 こうご

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

口語
こうご

文語に対する用語で,話し言葉のこと。音声言語 (話し言葉) に基礎をおく文字言語 (書き言葉) は特に口語文という。口語文は言文一致運動以来,音声言語の口語に基づくことをたてまえとしているが,書くという条件のために,整理された硬いものとなり,完全に同一のものにはなっていない。また口語は,現代語の意味で用いられたり,そのなかのひとつひとつの単語,特に日常口頭で用いる普通の (ときには少しくだけた) 文体的特徴をもつ単語の意味で用いられたりもする。

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デジタル大辞泉の解説

こう‐ご【口語】

日常の談話などに用いられる言葉遣い。話し言葉。口頭語。音声言語。⇔文語
明治以降の話し言葉と、それをもとにした書き言葉とを合わせていう。⇔文語
[補説]明治以前の言葉についても、それぞれの時代の話し言葉ならびにそれをもとにした書き言葉を口語ということがある。

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百科事典マイペディアの解説

口語【こうご】

書き言葉に対して話し言葉,すなわち口頭で話される言葉をさす。なお,漢文訓読文などの過去の文章語を文語というのに対して,現代口頭語の体系に基づく文章語を口語ということもある。
→関連項目日本語文語体

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世界大百科事典 第2版の解説

こうご【口語】

口頭で話す場合の言語と,文字で書きしるす場合の言語とが,用語や語法の面で異なる現象は,多少とも各国語にみられる。これを〈話しことば〉と〈書きことば〉として対応せしめるが,また〈口語〉と〈文語(筆語)〉として対立させることもある。この場合,口語とは広く話しことばを意味する。ところで書きことばは本来は話しことばにもとづくはずのものであるが,日本では書きことばは独特の発達をして,話しことばをよく反映するものと,はなはだしくそれから離れたものとを生じた。

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大辞林 第三版の解説

こうご【口語】

書き言葉に対して、話すときに用いる言葉づかいをいう。音声言語・話し言葉・口くち言葉などともいわれる。
現代の話し言葉、およびそれに基づいた書き言葉。現代語。
▽↔ 文語 〔明治以前の時代に使われた言葉についても、その時代の話し言葉ならびにそれに基づいた書き言葉を口語ということがある〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

口語
こうご

文語に対するもの。口で話すことばの意であるが、最近は口語を話しことば(音声言語・口頭語)、文語を書きことば(書記言語・文章語)という場合が多い。この語は、明治以後、おもに用いられるようになった。古くは「雅語」に対して「俗語」といわれ、かならずしも重んじられなかったが、明治以後関心がもたれ、研究も進められてきた。とくに話しことばにおいては、標準語の必要が1894年(明治27)ごろから上田万年(かずとし)によって主張されたとき、それまでの地域・階層等による話しことばの違いから、どこに基準を置くかが問題であった。その口語文の具体的な例文としては、第一次国定読本(1904)、第二次国定読本(1910)に多く示され、その文法も、国語調査委員会『口語法』(1916)、『口語法別記』(1917)で、いちおうの解決がなされた。そこでは、だいたい東京の教育ある人々のことばを目当てとし、かつ全国に共通するものを考えに入れたという。それは、まだ関西的な言い方を考慮した基準であったが、この後、一般には関東的な言い方のほうが徐々に優位を占めるようになり、現在に至る。なお、口語を文章に書き表したものを「口語文」といい、これは言文一致の動きとともに形成されてきた。話しことばに基づいているものではあるが、実際の話しことばと比べると違いがあり、普通、(1)遊びことば(「エー」「ソノー」など)、(2)間投助詞(「……ネ」「……サ」など)等は用いないほか、(3)音の融合(「では」が「ジャ」、「すれば」が「スリャ」となるなど)等も、もとの形で用いることが多い。倒置、文脈のねじれなども整理した形で示し、文末の指定表現にも「である」を用いたりなどする。「口語文」は、本来の口語・文語という区別からすれば、書きことばであるから文語に含められるものであるが、いわゆる文語とは異なった口語のほうの文法体系に属するものとなる。「口語文法」というときは多くそれをさし、文語動詞の二段活用は一段活用に用いるなどのことがある。[古田東朔]
『日下部重太郎著『現代の国語』(1913・大日本図書) ▽国語調査委員会編『口語法』『口語法別記』(1916、17・国定教科書共同販売所) ▽山本正秀著『近代文体発生の史的研究』(1965・岩波書店)』

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