三次元座標測定器(読み)さんじげんざひょうそくていき(英語表記)three coordinate measuring machine

改訂新版 世界大百科事典 「三次元座標測定器」の意味・わかりやすい解説

三次元座標測定器 (さんじげんざひょうそくていき)
three coordinate measuring machine

三次元座標測定器は,互いに直角に配置されたxyおよびzの測定軸をもち,z軸下端に取り付けられたプローブによって測定点を検出し,測定軸上のスケールによって,測定点の三次元直交座標値を読み取り,品物寸法,形状を求める測定器である。なかには回転テーブル,または回転センター支持台など円柱座標系,あるいは多関節機構による極座標系を用いたものもある。スケールにはディジタルエンコーダーシステムを用い,座標をディジタル表示している測定器がふつうである。データ処理用として,ミニコンピューター,タイプライター,xyプロッターなどを付属している。このミニコンピューターによって,測定を自動にした三次元座標測定器も用いられている。品物に適したプローブを選び,穴の中心位置,中心距離,平面座標,内外側寸法,段差曲面の三次元座標,輪郭形状,形状偏差,姿勢偏差,位置偏差など各種の測定が,わりあい容易に行うことができる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android