亜鉛精錬業(読み)あえんせいれんぎょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「亜鉛精錬業」の意味・わかりやすい解説

亜鉛精錬業
あえんせいれんぎょう

非鉄金属製造業の一部門。焙焼した亜鉛鉱石を製錬,精製して高純度の亜鉛地金を生産する業種。日本での亜鉛生産は明治末期に開始された。精錬方法として蒸留法,電解法,ISP法に分けられる。蒸留法は古くから行われているが,石炭コークスなどの燃料が得られやすいことが立地条件として大切で,電解法は電力を安価に入手することが理想である。 ISP法は溶鉱炉方式の精錬法で 1958年にイギリスで考案され,企業化された。最近では亜鉛需要の約 60%以上がメッキ部門で,その約4割以上が鋼板のメッキに利用されている。世界の亜鉛精錬高は約 722万 4000tで,日本は 66万 4000t。日本は原料鉱石の 70%以上を海外に依存している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android