化学辞典 第2版 「交差共役」の解説
交差共役
コウサキョウヤク
cross conjugation
一つの分子にA,B,Cの三つの不飽和系が存在し,AとB,BとCが共役可能であるがAとCは共役できない場合をいう.このAとB,BとC間の共役により,AやCの構造や分子の物性に影響を及ぼす.図の3-メチレン-1,4-ペンタジエンはAとCの二重結合が直接共役できないため,交差共役分子である.分子軌道計算によると,直線的に共役をしている1,3-ブタジエンと比較し,A,Cの結合は二重結合性が増え,Bは減少している.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報