伊蘇郷(読み)いそごう

日本歴史地名大系 「伊蘇郷」の解説

伊蘇郷
いそごう

和名抄」東急本は「伊蘓」と記し、高山寺本ともに「以曾」の訓を付す。「皇太神宮儀式帳」には「玉岐波流礒宮」がみえ、「倭姫命世記」垂仁天皇二五年三月条に「従飯野高宮遷幸于伊蘇宮令坐、于時大若子命問給、汝此国名何、白、百船度会国、玉伊蘇国、御塩浜林定奉」とあり、天照大神が当地に一時期遷座し、その場所を「伊蘇宮」と称したとする。「延喜式」神名帳には「イソノ神社」を載せる。応長元年(一三一一)七月二九日の度会氏子田畠売券(光明寺古文書)には「伊蘇郷袴田村字麻続(垣)内」、康永三年(一三四四)八月七日の綾部氏子田地売券案(同文書)には「伊蘇郷野依村字河端」があり、光明寺古文書中にはほかに「伊蘇村」「小河村」「袴田御薗」などがみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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