普及版 字通 「佗」の読み・字形・画数・意味
佗
7画
[字訓] になう・ほか
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は它(た)。它は蛇がとぐろを巻く形。そのようにふくらみのある形のものをいい、水の流して池をなすものを沱(だ)、衣の袖を(だ)、緩く紐を曳くを(だ)という。〔説文〕八上に「するなり」とあり、背に袋などを負うことをいう。馬に負わせるを駝といい、俗にまた駄(だ)に作る。佗佗(だだ)とは、ゆとりのある、ゆたかな姿。他と通用する。わが国では侘と誤って、わぶ、わびのように用いる。
[訓義]
1. になう、荷を負う。
2. ゆたか、あまる。
3. やすらか、うつくしい。
4. くわえる、ひく、とどまる。
5. よこしま。
6. 他と通用し、ほか、他のもの。
7. 国語で侘と誤用し、わび、わびる、さび、わびしい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕侘・佗 ハク・ワブ・ホロブ 〔字鏡集〕佗 カレ・アラハス・タレ・コトナリ
[語系]
佗dai、他thaiは声近くして通用する。沱dai、池dieはもと声義の近い語であった。
[熟語]
佗志▶・佗日▶・佗佗▶・佗▶・佗人▶・佗年▶・佗背▶・佗髪▶・佗負▶・佗方▶
[下接語]
笑佗・佗
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報