保保連合(読み)ほほれんごう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「保保連合」の意味・わかりやすい解説

保保連合
ほほれんごう

自由民主党内の右派野党の保守勢力とが連合し,政権を握ろうとする構想。自民党内では,中曽根元首相や梶山前官房長官,亀井前建設相らを中心とするグループが,同じ保守勢力であり,安全保障などの政策にも共通する点が多い旧新進党との連携を指向し,自民・社民さきがけの連立維持を主張する加藤幹事長ら執行部グループとの間で党内抗争を繰広げた。特に 1996年の総選挙以降は,両派の抗争が政局焦点とされた。 97年4月には,駐留軍用地特別措置法改正問題をめぐって連立政権内で意見が対立するなか,自民党の橋本総裁と旧新進党の小沢党首が会談し,沖縄問題での両党の協力が約束されたことから,保保連合は大きくクローズアップされた。しかし,97年9月の自民党総裁選後の閣僚人事で加藤幹事長をはじめ執行部が留任したことで「自社さ」派が勝利し,保守派の影響力は低下した。また旧新進党内では反保守勢力が小沢党首に対する反発を強め,その後の新進党分裂へとつながった。

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