個人当座預金(読み)こじんとうざよきん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「個人当座預金」の意味・わかりやすい解説

個人当座預金
こじんとうざよきん

個人が振出す小切手の支払いをするための当座預金。日本では小切手はほとんど企業などの営業上の支払いに用いられてきたが,近年都市銀行などがパーソナル・チェック (個人小切手) という名称で一般消費者に日常生活の支払いに小切手を利用することをすすめるようになり,次第に普及しつつある。このパーソナル・チェックのための当座勘定を個人当座勘定といい,この勘定に預け入れられる当座預金を個人当座預金という。普通の当座預金取引先のなかにも個人の取引先があるが,特に消費者を対象として設けられたものであり,その性質も普通の当座預金とほとんど同様である。この当座勘定取引の著しい特徴は,取引先本人のほか「代理人」として届けられた者 (多くは本人の妻) が自己名義をもって振出した小切手でも,この勘定から支払いをすることである。その意味では「代理人」はこの勘定の共用者といえる。また本人も代理人も署名はすべて自署し,印章を用いず,したがって銀行へは署名鑑を届け出て,小切手の支払いまたは諸届け書類に記載された署名はすべてこの署名鑑との照合によって取扱われる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android