入江頼明(読み)いりえ・よりあき

朝日日本歴史人物事典 「入江頼明」の解説

入江頼明

生年生没年不詳
安土桃山時代鍼術家。入江流鍼術の祖。3代にわたって京都で栄えた。頼明は豊臣秀吉の医官であった園田道保から鍼術を学んだという。文禄・慶長の役で,明の人・呉林達から学ぶところがあった。この術は中国式撚針法(針をつまんで,ひねりながら押し込む方法)と思われる。子の良明によって術は継がれ,江戸で名をあげた山瀬琢一は良明から,杉山和一は3代目に当たる豊明から学んだ。入江流の鍼法については家伝は残っていないが,杉山和一の書いた『療治の大概集』が入江流の内容を示しているものと思われる。<参考文献>長尾栄一他「『杉山三部書』について」(『第92回日本医史学会誌』)

(高島文一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「入江頼明」の解説

入江頼明 いりえ-よりあき

?-? 織豊時代医師
入江流鍼術(しんじゅつ)の祖。京都の人。豊臣秀吉の侍医園田道保にまなび,朝鮮出兵とき,明(みん)(中国)の呉林達の秘伝をおさめる。その流れは杉山和一につたえられた。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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