京都(読み)きょうと

精選版 日本国語大辞典 「京都」の意味・読み・例文・類語

きょうと キャウト【京都】

[一] 京都府南東部の地名。府庁所在地。政令指定都市。延暦一三年(七九四長岡から遷都して以来、明治維新に至るまでの日本の首都市街平安京の碁盤目状の区画を残し、京都御所を始め、史跡、文化財が豊富で、国際文化観光都市に指定され、古都保存法の適用を受けている。西陣織京友禅などの伝統的工業、酒、京菓子などの食品工業、京人形などの工芸がさかん。また、歴史的な年中行事も多く、嵐山などの景勝地がある。東海道新幹線東海道本線山陰本線名神高速道路などが通じる。明治二二年(一八八九市制
[二] 「きょうとふ(京都府)」の略。

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デジタル大辞泉 「京都」の意味・読み・例文・類語

きょうと〔キヤウト〕【京都】

近畿地方中部から北部に位置する府。もとの山城国丹後国全域丹波国大部分にあたる。人口263.7万(2010)。
京都府南部の市。府庁所在地。指定都市。国際文化観光都市に指定され、古都保存法の適用を受けている。延暦13年(794)に桓武かんむ天皇遷都せんとして平安京と称した。以来、明治維新まで千年以上にわたって日本の首都。京都御所二条城清水きよみずなど、史跡・社寺が多く、西陣織友禅染清水焼などの伝統的工芸品を産する。歴史的な年中行事も多い。人口147.4万(2010)。京。
[補説]京都市の区は、右京区上京区北区左京区下京区中京区西京区東山区伏見区南区山科区の11区。
京都市の賀茂別雷神社賀茂御祖神社教王護国寺清水寺醍醐寺仁和寺高山寺西芳寺天竜寺鹿苑寺慈照寺竜安寺本願寺二条城、宇治市の平等院宇治上神社と、滋賀県大津市の延暦寺は、平成6年(1994)「古都京都の文化財」の名で世界遺産(文化遺産)に登録された。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「京都」の解説

京都
きょうと

京都府南部に位置する。府庁所在地。794~1868年(延暦13~明治元)日本の首都であった。京都が平安京をさす固有名詞として用いられている早い例は,988年(永延2)の尾張国郡司百姓等解文第23条で「裁断せられんことを請う,旧例に非ず,国の雑色人并に部内人民等に夫駄を差し負わしめ,京都・朝妻両所に雑物を運送せしむる事」とある文で,平安後期には通例化した。保元・平治の乱以後,兵乱に遭うことが多かったが,そのたびに復興し政治・経済・文化の中心として栄えてきた。明治維新で東京遷都となったが,三都の一つとして行政上も特別に扱われた。1878年(明治11)郡区町村編制法の施行により,三条通を境にした上京・下京両区を設置。89年の市制・町村制施行後も市制特例法が適用されて東京・大阪両市とともに府の直接行政が行われた。98年市制特例法が廃止され普通市制となる。1906年に開始された第2琵琶湖疏水の開削と蹴上(けあげ)上水場の建設,道路拡築と電気軌道(市電)敷設事業は京都市3大事業といわれ,近代都市へと大きく飛躍する。29年(昭和4)左京・中京・東山の3区を,31年に右京・伏見2区を設置した。55年には上京区から北区,下京区から南区を,76年には東山区から山科区,右京区から西京区を分区して現在11区の編成となっている。50年国際文化観光都市,56年政令指定都市となり,66年には古都保存法が適用された。

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普及版 字通 「京都」の読み・字形・画数・意味

【京都】けいと

みやこ。魏・応〔従弟の君苗・君冑に与ふる書〕京に來(きた)りり、塊然(くわいぜん)として獨り處(を)る。宅を濱洛に營み、囂塵(がうぢん)に困(くる)しむ。

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旺文社日本史事典 三訂版 「京都」の解説

京都
きょうと

京都府南部にある府庁所在地。794(延暦13)年から1868(明治元)年までの帝都
794年桓武天皇のとき,奈良から遷都し,平安京を建設。律令国家の首都として繁栄した。鎌倉時代,経済都市としても発展。室町時代には幕府が置かれ,特に洛北が発展,町衆も勃興し活躍した。応仁の乱(1467〜77)で焦土と化したが町衆の力で復興し,その後,豊臣秀吉は大規模な市街整備を行った。江戸時代には西陣の機業などを中心に繁栄し,江戸・大坂と並んで三都の一つに数えられた。東京遷都とともに帝都としての地位を失ったが,平安京以来の古社寺が多く,観光都市として世界的に有名である。

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デジタル大辞泉プラス 「京都」の解説

京都

黒川創の連作小説。2014年刊行。2015年、第69回毎日出版文化賞(文学・芸術部門)受賞。

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