ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「公害関連産業」の意味・わかりやすい解説 公害関連産業こうがいかんれんさんぎょうpollution control industry 各種公害を防止するための装置や機器を製造する産業部門の総称。排煙脱硫装置,重油脱硫装置,集塵装置,汚水処理装置,超高煙突などの製造,建設が中心。これらを機能別に分類すると,大気汚染防止機器,水質汚濁防止機器,廃棄物処理装置,自動車排出ガス処理装置,騒音防止装置または機器,振動防止機器などに分れる。これらの関係企業は幅広い産業分野に広がっており,専業メーカーは少く,兼業メーカーがほとんどである。また産業として十分な成熟状況には達しておらず,これからの産業部門である。公害防止の技術としては大気汚染は脱硫技術,集塵技術,超高煙突建設技術,水質汚濁については化学的処理法,生物学的処理法などが中心であるが,これらも,公害防止の基準のおき方や技術開発によって,防止方法などは大きく変化していくと考えられる。特に二酸化炭素の排出抑制はこれからの市場であり,毎年数兆円単位の公害対策投資が見込まれている。日本の公害防止技術は先進国の中でも高く評価されており,今後は各種の装置輸出や技術輸出が増大していくものとみられている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by