円の自由化・国際化(読み)えんのじゆうかこくさいか

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「円の自由化・国際化」の意味・わかりやすい解説

円の自由化・国際化
えんのじゆうかこくさいか

円建て取引の増加背景に,特に海外での円の使用の規制緩和,自由化すること。日本経済の成長とともに円に対する信任が高まり,決済通貨としての円の役割増大している。こうした状況を全体的に円の自由化・国際化という。通貨当局も円の国際化に対応するため,国内金融市場の自由化を推進している。具体的な自由化措置としては,外債発行基準の緩和,コール市場無担保取引の開始,東京オフショア市場開設,ユーロ円取引に対する規制緩和,円の転換規制の廃止などがある。日本企業の海外進出,海外直接投資の増大などを背景に,今後も円の国際化は一層進展することが予想されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android