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決済通貨 ケッサイツウカ

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デジタル大辞泉の解説

けっさい‐つうか〔‐ツウクワ〕【決済通貨】

国際間の取引決済に用いる通貨。多くは、米ドルのような国際的に信用度の高い通貨が使用される。

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

決済通貨
けっさいつうか
currency of settlement

貿易そのほかの対外取引の決済に使用される通貨。対外取引においては、契約に際して、建値通貨(契約・表示通貨)と決済通貨を決めなければならない。そこでは、為替(かわせ)リスクをめぐる両者のバーゲニングパワー(交渉力)、決済における通貨の利便性、貿易に伴うユーザンス(支払猶予期間)の利便性等が勘案されたうえで、その決定がなされる。円建て・ドル決済というような例もあるが、通常は契約・表示通貨がそのまま決済通貨としても使用されることがほとんどである。ちなみに、日本の貿易取引においては、円決済は輸出で約40%、輸入で20数%と、主要先進国では自国通貨決済がもっとも低い状態にあり、大部分を米ドルで決済している。
 対外取引の決済は、外国為替銀行が外国に保有しあう当座預金(コルレス勘定)の振替によってなされる。世界各国間で多角的な国際取引が盛んになるなかで、多数の通貨建てコルレス勘定を保有することなく、その決済を効率的に行うために、どこの国との決済にも使える交換性のある国際通貨、とりわけ基軸通貨を選択し、その通貨の国にある国際金融市場で決済される傾向が強い。今日では、米ドルの使用がもっとも多く、世界の貿易の約60%に及んでいる。日本の円と違って、米ドルは単にアメリカの対外貿易の決済に使用されるだけではなく、たとえば日本と中国といったように、アメリカ以外の国々の貿易にも使用される第三国間貿易決済通貨となっているからである。
 国際通貨の理論では、民間部門での決済通貨機能は同じ民間の契約・表示通貨、資産通貨(投資通貨ともいう)、外国為替市場での為替媒介通貨、公的部門での基準通貨、介入通貨、準備通貨と並んで、国際通貨さらには基軸通貨を規定する重要機能とされている。一般的には、その国の通貨が国際化するうえでの出発点ともいえる。すなわち、貿易等の対外取引において、契約や決済に使用され、資産通貨として国際資本取引に使用されることによって、外国為替市場での取引が増大し、最大の取引量となれば、為替媒介通貨となりえる。そのような通貨は、経済依存関係の深い周辺国の通貨当局から為替相場の安定化にあたって、目標である基準通貨とされ、介入に使用されるし、それに備えて、外貨準備として保有されるからである。[中條誠一]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の決済通貨の言及

【ドル】より

…1995年末現在,国際通貨として世界的に用いられているものには米ドル,ユーロダラー,金,SDR(IMF特別引出権),ドイツ・マルク,円,フランス・フラン,イギリス・ポンド等があるが,ドルはこのなかで6~7割を占め,支配的地位を占める通貨である。ドルの国際通貨としての具体的役割は価値尺度のほか,決済通貨,介入通貨,準備通貨等である。決済通貨とは商品,サービス,および資本の国際取引において支払手段として現実に売買を媒介する通貨である。…

※「決済通貨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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