分散制御(読み)ぶんさんせいぎょ(その他表記)decentralized; distributed control

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分散制御」の意味・わかりやすい解説

分散制御
ぶんさんせいぎょ
decentralized; distributed control

電力系統や通信網,多数のプラントから成る化学工場,都市交通システムあるいは送配水システムのように,大規模,複雑なシステムを1台の制御装置あるいは1台のコンピュータ集中制御しようとすると,制御装置や情報伝送 (通信) の設備が大型になりすぎ,かえって制御の効率や信頼性が低下する。そこでシステムをいくつかの部分システムに分割して,下位の制御装置でそれぞれの部分システムを独立に制御するとともに,上位の制御装置で部分システム間の協調をはかる方式がよいということになる。このような制御方式を分散制御という。上位と下位とに分れるので,階層制御,多重レベル制御とも呼ばれる。近年小型のコンピュータが発達してきたので,それらを下位の制御装置に使うことが盛んになってきた。センサ自体が簡単なフィードバック制御機能をもつセンサ・フィードバックも,分散制御の一種ということができる。 (→集中制御 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む