出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…堆肥を田畑に散らしたりする所もある。山仕事の場合は初山入り,若木迎えなどといわれ,山に入って少し木を切り,正月飾り,神酒,洗米などを供えて山の神をまつるが,切った木は持ち帰って門口に立てたり,まきにして小正月の小豆粥や田植のときの昼飯を炊くのに用いる所が多い。農家ではこれらと並行して屋内で縄の綯(な)いぞめ,女性による縫いぞめなどをしてその縄や袋などを年神に供えたり,臼を起こして米の搗(つ)きぞめをしてその米の飯を年神に供え家族も食べる等のことを行っていた。…
…商家では2日が初荷,初商いである。初山入りを仕事始めとする地方も多い。山の木の伐り初めで,平安時代の宮中の初子の小松引き(子(ね)の日の御遊び)に相当する。…
…夜ごと,オキに灰をかぶせて何代にもわたって火種を絶やさぬ村や家も各地にある。また,正月の初山入りに男が山に行って柴をとってくる風も各地にある。薪に着火するにはコッパややにの多い肥松(こえまつ)が使われたが,後には杉やヒノキの薄片の端に硫黄(いおう)をつけた〈付木(つけぎ)〉が出まわった。…
…小松の根引き(小松引き)や若菜摘みなどが行われたが,これらは年頭にあたって,松の寿を身につけたり,若菜の羮(あつもの)を食して邪気を払おうとしたものと思われる。現行の民俗のなかに,正月初山入りに雌雄の小松を引いてきて後に苗代の水口に立てたり,初山入りそのものをネノビ,ネノキムカエといったりする所のあるのは,わずかにこの影響が残っているものであろう。【田中 宣一】。…
…それらは荘園文書や公家日記,文学作品,社寺権門領主らの年中行事などの諸記録,地方に伝わる古い民俗的伝統行事などによって,断片的あるいは間接的にうかがうことができる。 それらによると,中世の農民は正月元三日(がんざんにち)(元旦のこと)の節会(せちえ)ののち,初山入りをして農事始めの柴を刈り,初子(はつね)の日に〈初子の忌(いみ)〉と称して野遊びを行い,カヤを刈って蚕箙(かいこえびら)をこしらえ,また神前で農作の予祝神事である田遊を行う。2月には荒田打ちが始まり,同時に野らに村人が集まって用水の水上を祈る仲春の田の神祭が催され,その水を引いて播種した苗代にしめ(注連)が張られた。…
※「初山入り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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