初鉄漿(読み)はつかね

精選版 日本国語大辞典 「初鉄漿」の意味・読み・例文・類語

はつ‐かね【初鉄漿】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「はつがね」とも ) 江戸時代女子が結婚後、または未婚でも相当の年齢に達した時、初めて鉄漿(かね)をつけること。また、その鉄漿。
    1. [初出の実例]「初かねはお茶とう程に並べたて」(出典:雑俳・柳多留‐二(1767))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の初鉄漿の言及

【鉄漿】より

…明治時代になると,文明開化政策の一環として,1870年(明治3)に華族の染歯が禁止され,ついで73年には皇太后が率先して鉄漿をやめたところから,民間の慣習もしだいに消滅した。ただし,その後も成女式や婚礼前後に初めて鉄漿付けをする初鉄漿(はつがね)の慣習は明治10年代ころまで,また既婚女性の場合は昭和初期に至るまで,鉄漿付けをしていた例もある。 伝承によると,初鉄漿の時期は婚礼の直前直後とか3日目の里帰りのおりなど,やはり婚礼時が多い。…

※「初鉄漿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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