精選版 日本国語大辞典「女子」の解説
じょ‐し ヂョ‥【女子】
〘名〙
① おんなのこ。むすめ。にょし。
※小学教授書(1873)〈文部省〉「彼女子は針仕事を能く致しますか。彼れは針仕事を上手に致します」
② おんな。婦人。婦女。女性。
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一〇「女子の寄書あらんことを憚り」
※面白半分(1917)〈宮武外骨〉女に口髯なき理由「男子にのみ鬚髯(ひげ)があって女子(ヂョシ)に其鬚髯が無いのは如何いふワケであるか」 〔詩経‐鄘風・載馳〕
め‐の‐こ【女子】
〘名〙
① おんな。おみな。⇔男子(おのこ)。
※書紀(720)継体元年三月(前田本訓)「女(メノコ)年に当りて績(をう)まざること有るは」
② おんなの子ども。⇔男子(おのこ)。
※書紀(720)皇極三年一一月(岩崎本院政期訓)「男(をとこ)女(メノコ)を呼(よ)ひて王子(みこ)と曰ふ」
※読本・春雨物語(1808)宮本が塚「めの子はははにつく者也」
おんな‐ご をんな‥【女子】
〘名〙
※土左(935頃)承平四年一二月二七日「京にて生まれたりしをんなご、国にて、にはかにうせにしかば」
② 若い女性。女子。また、婦人。女。⇔男子子(おのこご)。
※大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点(1116)四「南印度に女(ヲムナコ)有り。隣国に娉せらる」
にょ‐し【女子】
〘名〙
① 女の子。むすめ。また、女性。じょし。
※春曙抄本枕(10C終)二五「はかせのうちつづきにょしうませたる」
② (「女姿」とも書く) 和船の船首材、水押(みよし)の別称。
※鯨船飛脚船艀共寸法帳(1751‐64)「乗方悪敷候に付、女子みしかくして航延申事也」
めっ‐こ【女子】
〘名〙 (「めこ(女子)」の変化した語) 若い女性。めこ。
※落語・御船の戦争(1899)〈六代目桂文治〉「女々(めめ)しきことを申す奴、承諾いたさん〈略〉女子(メッコ)は嫌ひぢゃ」
おみな‐ご をみな‥【女子】
〘名〙 女児。また、一般に女性のこと。
※書紀(720)雄略元年三月(図書寮本訓)「麗(かほよ)きかな、女子(ヲミナコ)」
なご【女子】
〘名〙 女。娘。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報