割挟(読み)わりばさみ

精選版 日本国語大辞典 「割挟」の意味・読み・例文・類語

わり‐ばさみ【割挟】

〘名〙
① 棹の先を割ってひらき、それで枝をはさみ、高いところの果実などを取る道具。
※俳諧・桜川(1674)秋二「わりはさみ棹にくだくる柘榴かな〈塵言〉」
② 手渡しのできない距離から手紙を渡すための、先を割った竹棹。また、その手紙。
雑俳・とはず口(1739)「隣から幸便の木のわりばさみ」
檜物細工(ひものざいく)などで、曲げた薄板に形の癖をつけるための道具。材を曲げるため、鋏(はさみ)のように先端が二つに割れて、板をはさみつけておくもの。
※浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)四「割挟(ワリハサミ)のせめといふ物。自然とはづれける」

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