朝日日本歴史人物事典 「加藤祐一」の解説
加藤祐一
明治初年大阪財界を指導した知識人。明治1(1868)年に外国事務局1等役,のち大阪通商司,兵庫県参事などを務めたが,病気のため退官,一時先収会社に勤務したのち,11年大阪商法会議所設立とともに,その書記長となり,会頭五代友厚の片腕として活躍した。12年には大阪堂島米商会所肝煎となった。『交易心得草』『会社弁講釈』などの著書で,西洋の経済諸制度を紹介し,大阪の近代化において啓蒙的役割を果たした。<参考文献>菅野和太郎『続大阪経済史研究』,『大阪商工会議所百年史』
(宮本又郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報