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原子力ルネサンス げんしりょくるねさんす

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知恵蔵2015の解説

原子力ルネサンス

近年の欧州や米国で原子力発電見直しと建設計画の動きを指す。原子力復権ともいう。具体的には、02年5月に原発増設を決めたフィンランド(05年に着工)や米国ブッシュ政権による原子力新設計画と「グローバル原子力パートナーシップ」、フランス欧州加圧水型炉(EPR)の建設計画、英国「エネルギー白書」(07年)での原子力再評価などを指す。 原子力発電は政治的な批判や一般市民からの不安感の根強さに加えて、電気事業の民営化・自由化・規制緩和の流れの中で、経営面・投資面からも魅力を失い、中国など一部を除いて原子力開発は停滞し脱原発に向かった。日本でも1990年代末から急速に停滞した。しかし、(1)米国で原子力発電所の統合によって規制緩和環境下で競争力のある原子力発電事業が登場したこと、(2)地球温暖化防止や原油価格の急騰、エネルギー安全保障への対応策として見直されたこと、そしてやはり(3)米国・ブッシュ政権の強い後押しなどを背景に、原子力ルネサンスの動きが生じたとされる。 ただし、飛躍的な拡大というよりも、既存原発の寿命延長や建て替えが主な市場である。原子力の抱える根本的な課題である巨大事故のリスク核廃棄物の最終処分問題は何も解決されておらず、原子力ルネサンスもあだ花に過ぎない、との声もある。

(飯田哲也 環境エネルギー政策研究所所長 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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