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統合 とうごうintegration

翻訳|integration

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

統合
とうごう
integration

複数の諸要素が相互に結合し,単一の全体性を獲得する過程で,分裂に対する概念。社会科学が対象とする統合現象の代表的なものとしては,社会的統合,文化的統合,人格的統合などがあげられる。社会学の分野では,社会の量的拡大に伴う内部結合の質的変化まで含めて社会的統合の概念を体系化した H.スペンサーが著名であり,彼の考えは L.F.ウォードによってさらに発展をみた。現代は断絶と分裂の時代といわれるが,そこに存在する対立と不調整を,新たな統合への契機としてみる学者もいる。また社会体系論においては,価値や規範による社会統制と個人の社会化とによって逸脱を防ぎ,同調行動を創出し,システムの均衡を維持していく過程を統合としている。

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デジタル大辞泉の解説

とう‐ごう〔‐ガフ〕【統合】

[名](スル)二つ以上のものを合わせて一つにすること。「二つの部署を統合する」

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世界大百科事典 第2版の解説

とうごう【統合 integration】

広い意味では,複数の諸要素が一定の方式に従って相互に結合し,秩序とまとまりをもった全体を形成する作用を指す。こうした統合の作用がとくに重要な意味をもつのは,政治の世界である。そこで狭い意味では,利害や見解の対立を調整して,社会の秩序を維持する作用が統合と呼ばれる。今日では,社会の統合を政治の最も重要な機能とみる人々は少なくないが,比較的早い時期に統合の重要性を指摘したのは,ドイツの法学者R.スメントであった。

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大辞林 第三版の解説

とうごう【統合】

( 名 ) スル
いくつかの物を一つにまとめあわせること。 「五町村を一つに-する」 「天皇は、日本国の象徴であり、日本国民-の象徴であつて/日本国憲法」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

統合
とうごう
integration

統合とは、社会の成員の間に高い相互作用があり、その成員が共通の社会規範や価値を抱き、共通の権威に対し忠誠を有している状態である。政治の世界では、統合がとりわけ重要な意味をもっている。対立する意見や利益を調整し、協力せしめて、一つの社会としてまとめ、社会に安定や秩序をつくりだすことは、政治の重要な機能であるからである。政治的統合は、一般に、一つの民族国家が形成され維持存続される国家統合ないし国民統合と、一度形成された国家どうしの国家間統合ないし国際統合とに分類される。民族が独立して国家を建設するのは前者の例であり、ヨーロッパ連合(EU)の例などは後者の代表例である。
 国民国家の形成過程は多様であるが、居住地域、生活様式、習慣、歴史的経験、言語などを共有している民族が、共同体の存在や価値を自覚し、民族共同体を基礎として、権力機構としての政府を形成し、それに忠誠を与えていく過程としてとらえられよう。他方、国家間統合ないし国際統合は、(1)平和の維持、(2)広範な多目的能力の獲得、(3)特定の目的の達成、(4)新たなイメージや役割の獲得、をねらいとして形成される。またその際には、(1)国家間に相互関係性があること、(2)相互反応性があること、(3)共通の価値と報酬がもたらされること、(4)共通の一体感や忠誠があること、などの条件が必要であるといわれる。
 政治的統合は、政治的価値を共有している領域が少なくなったり、社会規範や法を遵守させるための強制が過度に必要になったり、分離・独立運動が台頭した場合、失敗といわれる。失敗をもたらす原因としては、革命などの社会変動、外国からの威圧・介入、社会成員の要求充足の失敗、宗教・イデオロギー・言語上の対立などが考えられる。[谷藤悦史]
『細谷千博・南義清編著『欧州共同体(EC)の研究――政治力学の分析』(1981・新有堂)』

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