参遣状(読み)まいりつかわしじよう

日本歴史地名大系 「参遣状」の解説

参遣状
まいりつかわしじよう

写本 喜舎場家・豊川家など

解説 「さんけんじょう」ともいう。首里王府の八重山島への下達書である参状と、八重山島蔵元からの報告・問合せ・嘆願などの遣状からなる往復文書集。もともと康熙二五年から乾隆三五年までの往復文書を年代順に整理した参遣状が蔵元に保管されていたとみられるが、全六二六項目と最も項目数の多い喜舎場家本(三分冊)が謄写された時点で、蔵元にあった原本には康熙五二年―雍正七年、乾隆二〇―三五年分の文書が欠落していたとみられる。豊川家本(二分冊)は原本からの抜書で一七四項目からなり、喜舎場家本の乾隆二五―三一年分は豊川家本抜書を写したもの。近世八重山の置かれた立場と王府の支配の実相を知るうえで貴重な史料

活字本 参遣状抜書(石垣市史叢書八・九)、「石垣市史」八重山史料集二

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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