日本大百科全書(ニッポニカ) 「合理的農業の基礎」の意味・わかりやすい解説
合理的農業の基礎
ごうりてきのうぎょうのきそ
ドイツの農学者テーアの著。全4巻。1809~1812年刊行。原題はGrundzüge der rationellen Landwirtschaft。テーアはこの書で、イギリスで発達した農作業のあり方としての輪作体系を論理的に発展させ、新興国ドイツの農業発展に大きく寄与した。彼が取り入れたのは、当時広く行われていた三圃(さんぽ)農法をさらに進めた四圃式農法であった。その研究のもとになったのは、1798年から1804年にかけて彼の著した『イギリス農業経済序説』Einleitung zur Kenntnis der englischen Landwirtschaftである。
[福島要一]