否もおも(読み)いなもおも

精選版 日本国語大辞典 「否もおも」の意味・読み・例文・類語

いな【否】 も おも

(「お」は承諾を表わすときの感動詞) 不承知も承知も。いなもせも。いなもおうも。
万葉(8C後)一六・三七九六「否藻諾藻(いなもをも)欲しきまにまに赦(ゆる)すべき貌(かたち)は見ゆやわれも依りなむ」
[補注]右の「万葉集」の例の「諾」字は従来、「う」と訓じていたが、許諾のばあいの応答辞は「を」であったと考えられ(たとえば、観智院本名義抄「吁 ヲオ 女答詞」)、最近では「いなもをも」と訓ずる説が有力である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android