承知(読み)ショウチ

デジタル大辞泉 「承知」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ち【承知】

[名](スル)
事情などを知ること。また、知っていること。わかっていること。「無理承知でお願いする」「君の言うことなど百も承知だ」「事の経緯承知しておきたい」
依頼要求などを聞き入れること。承諾。「申し出の件、確かに承知した」
相手の事情などを理解して許すこと。多く下に打消しの語を伴って用いる。「この次からは承知しないぞ」
[類語](1存知ぞんち聞知ぶんち合点がてん了解了知自覚認識物分かり聞き分けわきまえ分別ふんべつ学ぶ了知納得早分かり早飲み込み早合点話せる(―する)知る理解把握解釈分かる分かりのみ込み聞き知る心得るわきまえる悟る(尊敬)ご存じご案内謙譲ぞんずる/(2了承了解承諾承認承引承服納得同意受諾応諾許諾オーケー(―する)受け入れる聞き入れるうべなううけがうがえんずる諾する応ずる引き受ける首を縦に振る(謙譲)うけたまわ/(3勘弁堪忍容赦許可認可許諾承認認許允許いんきょ允可いんか容認許容聴許裁許免許公許官許許しオーケーライセンス裁可特許宥恕黙許批准寛恕海容目こぼし見て見ぬ振り(―する)許す認める見逃す見過ごす大目に見る目をつぶる

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精選版 日本国語大辞典 「承知」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ち【承知】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 目上の人の命令などをうけたまわること。拝承。領命。
    1. [初出の実例]「粗依先父之談説、纔置文字之様、所承知也」(出典江談抄(1111頃)五)
    2. 「我れは裏より密に出ん。監物は表てより委細承知(セウチ)仕つる」(出典:浄瑠璃神霊矢口渡(1770)一)
    3. [その他の文献]〔蜀志‐費詩伝〕
  3. 相手の願い、要求などを聞き入れること。納得すること。許すこと。同意。承諾。承引。
    1. [初出の実例]「殊に案外出来候するなどと候事、如何様之儀候哉。難承知候」(出典:上井覚兼日記‐天正一三年(1585)九月一九日)
    2. 「うんと言(いひ)な言な。ヱ承知(セウチ)か承知か」(出典:浄瑠璃・伽羅先代萩(1785)道行)
  4. 知ること。わかること。また、わかっていること。存知
    1. [初出の実例]「神がみさんもどこやらも。とふにせうちであろけれど」(出典:洒落本・通言総籬(1787)一)
    2. 「此問題に関して其起原発達の歴史やら最近の学説やらを一通り承知したいと云ふ希望を起して」(出典:趣味の遺伝(1906)〈夏目漱石〉三)

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普及版 字通 「承知」の読み・字形・画数・意味

【承知】しようち

知る。〔三国志、蜀、費詩伝〕(諸亮、孟達に)書を與へて曰く、~息を承知し、然として永す。以て足下素の志を存(あき)らかにす。

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