減圧濾過に用いる漏斗の総称.吸引漏斗は,減圧濾過のために濾過面にかかる圧力,濾過物質の種類と量,濾過の目的などにより,多種類の漏斗が考案されている.沪紙を用いるものでは,二重になった漏斗の内側に小穴をあけた重量分析用漏斗,濾過棒(filter stick),有機化学実験に広く用いられている陶製のヌッチェまたはブフナー漏斗,普通のガラス漏斗に目皿を固着したヒルシュ(Hirsch)の漏斗,ヒルシュの漏斗から目皿だけを分離したもの,ミクロカリウス法で硫酸バリウムの濾過などに用いるグーチるつぼ(定量用)などがある.また,濾過層に半融ガラスを用いたガラスフィルターは広く普及しており,濾過層の目の大きさ,形状もいわゆる漏斗型から円筒型などの各種がある.さらにこれらの吸引漏斗に保温,または冷却器具を組み合わせた利用法もある.そのほか特殊なものでは,変形した小型漏斗にガラスウールを充填した定量分析用のもの(Pregl filter)などもある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
…かなりな量の結晶を吸引ろ過するのにはブフナー漏斗(図3)が用いられる。ブフナー漏斗は,磁器製で,図のように小孔を数多くあけた部分があって,これにろ紙をのせて吸引ろ過することができるので,吸引漏斗とも呼ばれている。ブフナー漏斗と同じ目的で使われるガラスフィルターあるいはガラスろ過器と呼ばれているものは,全体がガラス製で,半融ガラスのろ過層を備えているのでろ過器であり,漏斗とは呼ばないのが普通である。…
※「吸引漏斗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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