日本大百科全書(ニッポニカ) 「国際金融ファシリティ」の意味・わかりやすい解説
国際金融ファシリティ
こくさいきんゆうふぁしりてぃ
International Finance Facility
国連のミレニアム開発目標を達成するための資金メカニズムの一つ。略称IFF。ODA援助国(ドナー)政府の保証付き債券を発行し、開発のための資金を前倒しで調達する仕組みで、2003年にイギリスが提案して始まった。2006年には最初の取り組みとして「予防接種のための国際金融ファシリティ(IFFIm:International Finance Facility for Immunisation)」が設立された。このIFFImが、アフリカや南アジアなどの途上国の子供の命を救うための官民パートナーシップ「GAVIアライアンス(GAVI Alliance。GAVI:Global Alliance for Vaccines and Immunisation)」を資金面で支え、2012年時点でワクチン不足に悩む約70か国に対し、長期的な視野からの援助を行っている。IFFImに参加しているドナー国はイギリス、フランス、イタリア、ノルウェー、オーストラリア、スペイン、オランダ、スウェーデン、南アフリカ共和国の9か国である。
[編集部]