最新 地学事典 「地質汚染」の解説
ちしつおせん
地質汚染
geopollution
地質体がなんらかの人間の行為によって汚染されていくこと,またはその状態。地下は,固体である地層粒子,液体である地下水,気体である地下空気から構成される。汚染物質が地中に投入されると地層粒子が汚染され(地層汚染),同時に粒子間隙の地下空気が汚染され(地下空気汚染),さらに地下水面下に達すると地下水が汚染され(地下水汚染)ていく。これらをまとめて地質汚染という。人工地層では,地層粒子そのものに有害物質を含むものもある。汚染物質が揮発性のときには,これら三者は互いに関連しながら汚染が進んでいくので,例えば地下水汚染だけを一面的にとらえた対策を行っても浄化は成功しない。汚染現場周辺の正確かつ詳細な水文地質構造と,透水層ごとの汚染物質の移流状況を明らかにし,汚染の侵入から現状までの状況を復元する機構解明を行いながら対策を進めることが効果的・効率的な浄化にとって必要である。参考文献:水収支研究グループ編(1993)地下水資源・環境論,共立出版
執筆者:風岡 修

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

