コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

地下 じげ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地下
じげ

平安時代,殿上人に対して,昇殿の許されなかった官人をいった。地下人ともいい,また,殿上人を「うえびと」というのに対して,「しもびと」とも呼んだ。元来,昇殿は機能または官職によって許されるものであったため,公卿でも地下公卿,地下上達部 (かんだちめ) のような昇殿しない人や,四位,五位の地下の諸大夫もいたが,普通は六位以下の官人をさした。近世になると家格が一定し,家柄によって堂上,地下と分れた。その他,広く宮中に仕える者以外の人,農民を中心に庶民を地下と呼ぶ場合もあった。 (→名子被官制度 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

じ‐げ〔ヂ‐〕【地下】

清涼殿殿上(てんじょう)の間に昇殿することを許されていない官人の総称。また、その家柄。一般には蔵人(くろうど)を除く六位以下をいう。地下人。⇔堂上
官職・位階など公的な地位をもたないこと。また、その人・身分。農民や庶民。民衆。地下人。
地元の人。土着の人。地下人。
自分の住んでいる村など。地元。

ち‐か【地下】

地面の下。土の下。地中。「地下二階」⇔地上
死後の世界。冥土(めいど)。泉下。「地下に眠る」
表面に表れない所。社会の表面から隠れて行う社会運動や政治運動などの非合法面をさす。「地下に潜行する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

地下【じげ】

(1)昇殿を許されない人,その家柄。清涼殿の殿上の間(てんじょうのま)に昇ることを昇殿といい,昇殿を許される公卿(くぎょう)と殿上人に対する。一般的には蔵人(くろうど)を除く六位以下の官人。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

岩石学辞典の解説

地下

地球深部で生成された岩石および鉱物に用いる語である.以前はすべての斑晶はintratelluricと考えられていた[Rosenbusch : 1882].ラテン語のintraは内部の,tellusは地球を意味する.インフラテルリック(infratelluric)[Michel-Levy : 1889].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

じげ【地下】

(1)〈堂上〉に対する語で,清涼殿殿上の間に昇殿する資格を持たないこと,およびその人を指す。一般的には,蔵人を除く六位以下の官人,および四位,五位のうち殿上人の資格をもたない者(〈地下の諸大夫(しよだいぶ)〉)をいうが,本来は昇殿の資格がある者でも一時的にこれを奪われる場合があった。特に鎌倉末期以降に公家の家格が固定されると,位階官職に関係なく地下であり続ける者を生じ,堂上家以外の出身者は公卿となっても昇殿しない慣例となった。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

じげ【地下】

昇殿を許されない官人の総称。また、その家格。一般には蔵人を除く六位以下。公卿くぎよう・殿上人に対する語で、のちには家格の固定に伴い、堂上家とうじようけの出身者以外は公卿でも地下である者が生じた。地下人。 ⇔ 堂上殿上人
宮廷に仕える者以外の人々の総称。一般農民や庶民をさす。地下人。
在郷、また在郷の人。地下人。
自分の住んでいる集落。 「それ先度-に寄合があつたは/狂言・右近左近 虎寛本

ちか【地下】

地面の下。土の下。 ⇔ 地上 「 -の貯蔵庫」
死後の世界。あの世。冥土。 ⇔ 地上 「 -に眠る」
政治運動・社会運動などの、ひそかに行われる活動の場。非合法であることをいうことが多い。 「 -活動」
[句項目] 地下に潜る

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地下
じげ

朝廷の官人のうち、昇殿を許されない者の総称、またその家柄。清涼殿(せいりょうでん)の殿上(てんじょう)の間に昇るのを昇殿といい、昇殿を許されるのを常例とする公卿(くぎょう)と、四位以下で昇殿を許された廷臣すなわち殿上人(てんじょうびと)とに対立する呼び名とされた。のち廷臣の家格が固定するに伴い堂上家(とうしょうけ)に対する称ともなり、地下出身の官人は三位に昇っても昇殿は許されなかった。また意味が拡大されて、公家(くげ)、武家に対する一般農民や庶民の称ともなった。[橋本義彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の地下の言及

【季節的集落】より

…出作り源地ともいうべき居住地(居村または親村。白峰村ではこれを地下(じげ)といった)は,農耕地が狭少で零細的農業経営であり,それに加えて豪雪地帯のため,生活の糧を得る手段として夏季に家族で山地に入り出作小屋を建て,焼畑により開墾し,若干なりとも耕地を拡張した。すなわち出作先は夏村であって,冬季になると親村に帰村するという組織をもつ季節的集落である。…

【地下請】より

…中世,地下百姓といわれた農民たちの共同責任において,荘園の年貢や公事納入を請け負う制度。百姓請ともいう。…

【殿上人】より

日給の簡(につきゆうのふだ)に名を記されたので,昇殿の許可を〈簡につく〉ともいった。これに対し殿上を許されない者を地下(じげ)と称した。昇殿は勅許によって認められ,人数は《寛平御遺誡(かんぴようのごゆいかい)》では25人,六位を含めて30人と定められたが,のち100人近くに増えた。…

【村】より

…【木村 礎】
[〈むら〉と村]
 農山漁村における基礎的な地域社会としてのむらはその構成員である各家の維持存続に不可欠な共同組織であり,通常むら内の居住者は相互に面識関係がある。自分たちのむらのことをザイショ(在所)とかジゲ(地下)と呼ぶ地方もあり,また近代の行政用語でク(区)といったり,ブラク(部落)と称することも多い。むらは,《古事記》に〈伊幣牟良〉(いへむら)と出てくるように,もともと家々の集合の意味であった。…

※「地下」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

地下の関連キーワード掘り抜き井戸・掘抜き井戸ハル・サフリエニ地下墳墓部分的核実験禁止条約潜在火山カルデラ地下生活者の手記subnadeサミズダートドライエリア地下水瀑布線八重洲地下街大深度地下自由地下水デッキ硝子地下運動地盤沈下カバーンクリプト橋本義彦地下水堆低地草原

今日のキーワード

だまし面接

企業が面談や懇談会と称して就職活動中の学生を呼び出し、実質的には学生を選考する偽装面接のこと。2016年卒業の大学生に対する選考活動の開始時期を、従来の4月1日から8月1日以降へと後ろ倒しする主旨の「...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

地下の関連情報