均熱炉(読み)きんねつろ(その他表記)soaking pit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「均熱炉」の意味・わかりやすい解説

均熱炉
きんねつろ
soaking pit

鋳造されたままの鋼塊高温にみえても,内外部の温度差があり,そのまま圧延鍛造にかけると高温で軟らかい内部がはみ出すので,均等な加工ができない。それで鋼塊内外部が同じ温度になるように,一度加熱炉に入れてゆっくり加熱する。この加熱炉が均熱炉で,鋼塊 (インゴット) を圧延する分塊圧延工場に近い床下に設置される。加熱はガス燃焼により,温度は通常 1250~1330℃とする。同様の問題は圧延途中の再加熱のときも起るが,それには分塊工場の中途にバッチ炉,あるいは種々の形式の連続式加熱炉が設けられる。

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