精選版 日本国語大辞典 「大八島」の意味・読み・例文・類語
おお‐やしまおほ‥【大八島・大八洲】
- 「おおやしまぐに(大八島国)」の略。
- [初出の実例]「其長歌詞曰、〈略〉天の梯建 践歩み 天降り坐しし 大八州、天日嗣の」(出典:続日本後紀‐嘉祥二年(849)三月庚辰)
大八島の語誌
「やしまくに」ともいう。「や」は数の多いことをいう語であるが、「古事記」や「日本書紀」では、島名は異なるものの、ともに八つの島に解している。
「やしまくに」ともいう。「や」は数の多いことをいう語であるが、「古事記」や「日本書紀」では、島名は異なるものの、ともに八つの島に解している。
…日本神話の中の一つ。天津神(あまつかみ)の命を受けて磤馭慮島(おのごろじま)に天降った伊弉諾(いざなき)尊・伊弉冉(いざなみ)尊の男女2神が,そこに神の依代(よりしろ)である柱を立て,その周囲を回り合って,互いに愛の言葉をかけ成婚して,大日本豊秋津洲(おおやまととよあきづしま)をはじめとする大八島国を生む神話である。異伝は記紀2書,《古語拾遺》《旧事本紀》などに10種余を伝えるが,《古事記》が最も詳しく完成した姿を見せている。…
…当時難波津には大小さまざまの島が散在しており,八十島祭の名もそれにもとづく。おそらく祭りは島々を天皇の版図としての大八島(おおやしま)に見立て,その霊を御衣に付着させて天皇の身体を活性化し,同時に国土の生成を願ったものであろう。やはり1代1度の大嘗祭と密接に関連しつつ,この祭りによって大八島の主としての資格が完成するとされたらしい。…
※「大八島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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