大棟梁(読み)だいとうりょう

精選版 日本国語大辞典 「大棟梁」の意味・読み・例文・類語

だい‐とうりょう‥トウリャウ【大棟梁】

  1. 〘 名詞 〙 棟梁の上にある者。一国を支配する統治者
    1. [初出の実例]「一者天照太神なり。此は日本国の大棟梁にて在り」(出典:神道集(1358頃)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の大棟梁の言及

【大工】より

… 江戸時代における幕府の建設工事は,作事方を中心とする役所が担当した。作事奉行の下に位する大工頭が工事全体を統轄し(被官,勘定役,定普請同心,諸棟梁などを支配し,工事の検査,出費のチェックなどを行う),その下の大棟梁が設計面の管理や諸職人の手配などを受けもった。幕府の大工頭は江戸前期には鈴木,木原,中井(中井正清),片山の4家,大棟梁には甲良(こうら)(甲良宗広),平内(へいのうち)(平内政信),鶴,辻内の4家があり,いずれも家職として代々世襲された。…

【棟梁】より

…それが近世に向かって,大工,木挽(こびき),左官,屋根葺,鍛冶など,職人の専門的な分化がすすみ,一方,城郭や町の建設がさかんとなるにつれ,閉鎖的な組織を打ち破って造営工事を合理的に運営する,新しい組織を必要とするようになって,棟梁という個人的技能に基づく工事指導者と組織が成立していったといえる。江戸幕府の建設に関与する職制では,作事方(さくじかた)に大工頭―大棟梁(だいとうりよう)―大工棟梁,小普請方(こぶしんかた)に大工棟梁,大鋸(おが)棟梁・石方棟梁があった。このうち諸職の棟梁たちを統率する大棟梁は,棟梁たちの棟梁という意味である。…

※「大棟梁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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