改訂新版 世界大百科事典 「大阪商船三井船舶」の意味・わかりやすい解説
大阪商船三井船舶[株] (おおさかしょうせんみついせんぱく)
日本海運業の集約化により大阪商船と三井船舶とが対等合併し,1964年4月1日より発足した海運会社(英文名Mitsui O.S.K.Lines,Ltd.)。大阪商船は,1884年に地元の小船主の合同により設立され,やがて世界の主要定期航路に進出するようになり,日本郵船とともに日本の二大海運会社の一つとして世界にその名を知られた。一方の三井船舶は,1876年設立の三井物産船舶部から1942年に分離独立したもので,三井物産船舶部時代の不定期船主力から第2次大戦後には定期航路の整備拡充に努力し,日本の主要定期船会社の一つに数えられた。集約後の大阪商船三井船舶は,日本経済や世界貿易の変化に対処しながら荷主業界のニーズに適合した船腹拡充を図り,比較的順調な発展をたどってきた。99年にナビックスラインと合併し,社名を商船三井と変更した。日本郵船に次ぐ海運業界2位の会社。資本金649億円(2005年9月),売上高1兆1733億円(2005年3月期)。保有船舶は236隻,1149万総トンである(2004年)。
執筆者:織田 政夫
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