安達庄(読み)あだちのしよう

日本歴史地名大系 「安達庄」の解説

安達庄
あだちのしよう

文永六年(一二六九)頃と考えられる六月六日の小槻有家請文案(壬生家文書)に「安達庄」とみえ、これより先、一族の季継と淳方(有家の兄)との間で相論となり淳方の相伝が認められたが、文永年間になって季継の子朝治と有家の間で再び相論となっている。この請文とほぼ同時に提出された官中便補地別相伝輩并由緒注文案(同文書)によれば、当庄の本領主は陸奥国拒捍使であった惟宗定兼で、久安六年(一一五〇)開発した当地の権利を認められ、翌仁平元年(一一五一)に国守藤原基成に申請して太政官御厨家の便補保として認められる官宣旨を与えられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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