密度パラメータ(読み)みつどぱらめーた(その他表記)density parameter

知恵蔵 「密度パラメータ」の解説

密度パラメータ

宇宙曲率を決めるパラメータ。宇宙が閉じているか開いているかは宇宙に含まれるエネルギー総量で決まる。特殊相対性理論の、エネルギーと質量の等価性から、このエネルギーには質量も含まれる。空間の一様性の仮定の下では、空間のエネルギー密度(ギリシャ文字ρ〈ロー〉で表される)の大小で空間の曲率が決まる。ρが臨界密度(膨張中の空間を平坦にするのに必要なエネルギー)の値の時、空間は平坦になる。ρが臨界密度未満なら開いた宇宙、それ以上では閉じた宇宙になる。臨界密度と、宇宙に実際に含まれるエネルギー密度ρの比が密度パラメータ。密度パラメータが1以上か1未満かで、空間が閉じているか開いているかが決まる。

(谷口義明 愛媛大学宇宙進化研究センターセンター長 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

法則の辞典 「密度パラメータ」の解説

密度パラメータ【density parameter】

臨界密度を単位として,宇宙におけるいろいろな物質の存在量の尺度として用いる.記号は Ω で,1Ω=10-29g/cm3 である.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

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