精選版 日本国語大辞典 「記号」の意味・読み・例文・類語
き‐ごう ‥ガウ【記号】
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哲学的にこれに対応するヨーロッパ語は、ギリシア語のσμβολον/sýmbolonに由来し、これには「割符」の意味があった。つまり、aを見てbを知ることができたときに、aがbの記号だといわれたわけである。この意味では、象形文字、数字、絵などが記号の代表的なものである。しかし、表音文字でつづられた文も全体として一つの情報を表している限りでは記号であるし、音楽も記号としての役割を演ずることがある。やがて、表音文字のように、それ自体では意味がなくとも文の素材になるものも、記号とよばれるようになった。論理記号や化学記号のように、専門家でないとその使い方がよくわからないものを記号の代表のように考える人も多い。コミュニケーションに使われるものだけではなく、儀式のように、共有されることに意義のある事象を記号に数えることもあり、現代では「記号」は、きわめて広義な概念になった。
[吉田夏彦]
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…(1)コミュニケーション論,記号論などの用語で,〈信号〉〈記号〉〈合図〉などと訳される。英語の原義には,神や自然から人間への〈しるし〉というような意味が強い。記号信号(2)署名。英語の動詞〈sign(署名する)〉の意味から,日本語の慣用語となった言葉。署名【編集部】…
…(1)コミュニケーションにおいて用いられる記号signの一種。一般に,ある事物Aが別の事物Bを意味するとき,AをBの記号と呼び,BをAの指示対象referentと呼ぶ。たとえば〈いぬ〉という言葉はイヌという動物の記号であり,後者は前者の指示対象である。人間が用いる記号は通常,〈象徴symbol〉と〈信号signal〉に分類される。象徴が指示対象を表象しそのイメージを喚起することによって,論理的・抽象的思考を可能にするのに対し,信号は特定の感情を表現したり行動を指示したりすることによって話し手の態度や聞き手との社会関係を表示し,環境への有効な適応を可能にするものである。…
…言語とは,人間がそれを通して連続の現実を非連続化するプリズムであり,恣意的(=歴史・社会的)ゲシュタルトにほかならない。したがって,言語記号は自らに外在する指向対象の標識ではなく,それ自体が〈記号表現〉(シニフィアンsignifiant)であると同時に〈記号内容〉(シニフィエsignifié)であり,この二つは互いの存在を前提としてのみ存在し,〈記号〉(シーニュsigne)の分節とともに産出される(なお,かならずしも適切な訳語とはいえないが,日本における翻訳紹介の歴史的事情もあって,signifiantには〈能記〉,signifiéには〈所記〉の訳語がときに用いられる)。これはギリシア以来の西欧形而上学を支配していたロゴス中心主義への根底的批判であり,この考え方が次に見る文化記号学,文化記号論の基盤になったと言えよう。…
…ふつうセマンティクスsemanticsのことをさす。記号(言語を含む)の意味に関する科学で,言語学,哲学,論理学などにおける研究領域として取り扱われる。
【言語学における意味論】
言語学における意味論では語および文法を含むあらゆる言語表現手段の意味を研究するが,ときには語の具体的な意味だけを対象とする場合もある。…
… しかし,シンボルは,必ずしも類比による対応関係を含まぬ場合にも用いられる。17世紀にライプニッツは,数学記号の意でこの語を用いたが,今日,数学の計算過程(アルゴリズム)に含まれるxやy,+や-などの諸記号をはじめ,論理的推論を表す数学的記号もシンボルであり,また物理記号や化学記号にもシンボルの語が用いられる。これらの場合には,日本語では〈記号〉という訳語が当てられる。…
…そのインパクトは言語学にとどまらず,文化人類学(レビ・ストロース),哲学(メルロー・ポンティ),文学(R.バルト),精神分析学(J.ラカン)といったさまざまな分野において継承発展され,20世紀人間諸科学の方法論とエピステモロジーにおける〈実体概念から関係概念へ〉というパラダイム変換を用意した。また,1955年以降,ゴデルR.Godelによって発見された未刊手稿や講義録(Les sources manuscrites du Cours de linguistique générale,1957)のおかげで,それまでのソシュール像は大きく修正され,さらにエングラーR.Englerの精緻なテキスト・クリティークによる校定版(Cours de linguistique générale,edition critique,1967‐68,1974),スタロビンスキJ.Starobinskiのアナグラム資料(Les mots sous les mots:Les anagramme de F.de Saussure,1971)によれば,ソシュールの理論的実践分野は,一般言語学と記号学sémiologieの2領域に大別することができる。
[一般言語学]
弱冠21歳で発表した《インド・ヨーロッパ諸語における母音の原初体系に関する覚書Mémoire sur le système primitif des voyelles dans les langues indo‐européennes》(1878)は少壮(青年)文法学派の業績の一つと考えられていたが,これはすでに従来の歴史言語学への批判の書であり,その関係論的視座は1894年ころまでに完成したと思われる一般言語学理論と通底するものであった。…
※「記号」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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