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記号 きごう

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

記号

ある特定の機能や内容を、わかりやすく表現するための図形符号などのこと。記号で表現することで、視覚的に内容を理解できるようになる。記号の例として、算術演算子などがある。また、プログラミング言語では、命令・レジスター・アドレスなどを表現する文字列のことも記号という。

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デジタル大辞泉の解説

き‐ごう〔‐ガウ〕【記号】

社会習慣的な約束によって、一定の内容を表すために用いられる文字符号標章などの総称。言語も記号の一つと考えられる。広く交通信号などから、象徴的なものまでを含む。また、文字と区別して特に符号類をいうこともある。しるし。符号。「元素記号」「音声記号
[用法]記号・符号――「記号」は広く、言語・文字・各種のしるし・身振りなどを含む。学問の用語としても用いる。「文」は漢字であると同時に、地図では学校を示す記号である。◇「符号」は、文字を除き、図形・音声・光・電波などのしるしについて使うことが多い。◇記号と符号の相違にはあいまいな面もある。目印として付けた〇は符号だが、地図上の〇は記号である。一般的に、ある体系の中でのしるしは記号だが、「モールス符号」「正(負)の符号」のような例外もある。

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世界大百科事典 第2版の解説

きごう【記号 sign】

もっとも広い意味での記号とは,〈ある事物・事象を代理するもの〉のことをいう。この代理の生理学的メカニズムはI.P.パブロフによって明らかにされた。食物摂取による唾液分泌は無条件反射だが,犬に食物を与える際にブザーの音を聞かせておくと,犬はブザーの音を聞いただけでも唾液を分泌するようになる。これを条件反射といい,ブザーの音は食物・食事の記号ということができる。パブロフは視覚,聴覚,触覚などの刺激とその条件反射を第1次信号系,自然言語とその発話にともなう諸反応を第2次信号系と名づけた。

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大辞林 第三版の解説

きごう【記号】

一定の事象や内容を代理・代行して指し示すはたらきをもつ知覚可能な対象。狭くは種々の符号・しるし・標識などを指すが、広くは言語や文字、さらには雨を知らせる黒雲や職業を示す制服なども含まれる。事象との結びつきが雨と黒雲のように事実的・因果的なものを自然的記号、職業と制服のように規約的なものを人為的記号と呼ぶ。また、事象との結びつきが一義的・直接的なものをサインまたはシグナル、多義的・間接的であるものをシンボルとする分類もある。交通信号や道路標識は前者の、言語や儀礼は後者の代表である。
特定の学問分野で対象・概念・操作などを表示するために用いられる符号。 「論理-」 「化学-」
〘言〙 ソシュール言語学において、能記(記号表現)と所記(記号内容)の両面をもった言語研究の単位。両者の結びつきは恣意的とされる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

記号
きごう
sign

一般には,符号や目印と同様に,約束に従ってある表象によってそれとは別のものを指示するものをいう。しかし今日,記号は数学,論理学,認識論,社会学,心理学などの分野で重要な概念となりつつある。この場合,記号は一つの対象であるが,他の事象の本質を表象するものであり,記号によって認知された表象が,記号のもつ本来の意味とされる。すなわち記号は意味のにない手であり,命名法の一種でもある。ここから記号は,人間の思考作用の本質にかかわるものとされ,哲学者 R.カルナップは「記号分析こそ哲学の課題である」と明言している。なお,記号がその意味と分ちがたい内的一致を保持しているとき,それは「象徴」と呼ばれる。 E.カッシーラー,S.ランガーや C.モリスなどが記号論の分野で活躍し,現代フランスの構造主義などでも記号論は大きな役割を占めている。 (→言語記号 )  

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

記号
きごう
symbol英語
Symbolドイツ語
symboleフランス語

哲学的にこれに対応するヨーロッパ語は、ギリシア語のσμβολον/smbolonに由来し、これには「割符」の意味があった。つまり、aを見てbを知ることができたときに、aがbの記号だといわれたわけである。この意味では、象形文字、数字、絵などが記号の代表的なものである。しかし、表音文字でつづられた文も全体として一つの情報を表している限りでは記号であるし、音楽も記号としての役割を演ずることがある。やがて、表音文字のように、それ自体では意味がなくとも文の素材になるものも、記号とよばれるようになった。論理記号や化学記号のように、専門家でないとその使い方がよくわからないものを記号の代表のように考える人も多い。コミュニケーションに使われるものだけではなく、儀式のように、共有されることに意義のある事象を記号に数えることもあり、現代では「記号」は、きわめて広義な概念になった。[吉田夏彦]

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図書館情報学用語辞典の解説

記号

一般に,ある対象の代替物として,その対象を喚起することによりそれを表象するもの.パース(Charles Sanders Peirce 1839-1914)は広義の記号を事実的類似に基づく図像(イコン),事実的隣接に基づく指標(インデックス),文化的隣接に基づく象徴(シンボル)に区分した.なお,ここでは説明の便宜上,対象としての実体とその表象という二分法を利用して記号を定義付けたが,ソシュール(Ferdinand de Saussure 1857-1913)は,記号の対象と表現の二分法は記号体系の二次的作用であるとしている.

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世界大百科事典内の記号の言及

【サイン】より

…(1)コミュニケーション論,記号論などの用語で,〈信号〉〈記号〉〈合図〉などと訳される。英語の原義には,神や自然から人間への〈しるし〉というような意味が強い。記号信号(2)署名。英語の動詞〈sign(署名する)〉の意味から,日本語の慣用語となった言葉。署名【編集部】…

【信号】より

…(1)コミュニケーションにおいて用いられる記号signの一種。一般に,ある事物Aが別の事物Bを意味するとき,AをBの記号と呼び,BをAの指示対象referentと呼ぶ。たとえば〈いぬ〉という言葉はイヌという動物の記号であり,後者は前者の指示対象である。人間が用いる記号は通常,〈象徴symbol〉と〈信号signal〉に分類される。象徴が指示対象を表象しそのイメージを喚起することによって,論理的・抽象的思考を可能にするのに対し,信号は特定の感情を表現したり行動を指示したりすることによって話し手の態度や聞き手との社会関係を表示し,環境への有効な適応を可能にするものである。…

【ソシュール】より

…言語とは,人間がそれを通して連続の現実を非連続化するプリズムであり,恣意的(=歴史・社会的)ゲシュタルトにほかならない。したがって,言語記号は自らに外在する指向対象の標識ではなく,それ自体が〈記号表現〉(シニフィアンsignifiant)であると同時に〈記号内容〉(シニフィエsignifié)であり,この二つは互いの存在を前提としてのみ存在し,〈記号〉(シーニュsigne)の分節とともに産出される(なお,かならずしも適切な訳語とはいえないが,日本における翻訳紹介の歴史的事情もあって,signifiantには〈能記〉,signifiéには〈所記〉の訳語がときに用いられる)。これはギリシア以来の西欧形而上学を支配していたロゴス中心主義への根底的批判であり,この考え方が次に見る文化記号学,文化記号論の基盤になったと言えよう。…

【意味論】より

…ふつうセマンティクスsemanticsのことをさす。記号(言語を含む)の意味に関する科学で,言語学,哲学,論理学などにおける研究領域として取り扱われる。
【言語学における意味論】
 言語学における意味論では語および文法を含むあらゆる言語表現手段の意味を研究するが,ときには語の具体的な意味だけを対象とする場合もある。…

【象徴】より

… しかし,シンボルは,必ずしも類比による対応関係を含まぬ場合にも用いられる。17世紀にライプニッツは,数学記号の意でこの語を用いたが,今日,数学の計算過程(アルゴリズム)に含まれるxy,+や-などの諸記号をはじめ,論理的推論を表す数学的記号もシンボルであり,また物理記号や化学記号にもシンボルの語が用いられる。これらの場合には,日本語では〈記号〉という訳語が当てられる。…

【信号】より

…(1)コミュニケーションにおいて用いられる記号signの一種。一般に,ある事物Aが別の事物Bを意味するとき,AをBの記号と呼び,BをAの指示対象referentと呼ぶ。…

【ソシュール】より

…そのインパクトは言語学にとどまらず,文化人類学(レビ・ストロース),哲学(メルロー・ポンティ),文学(R.バルト),精神分析学(J.ラカン)といったさまざまな分野において継承発展され,20世紀人間諸科学の方法論とエピステモロジーにおける〈実体概念から関係概念へ〉というパラダイム変換を用意した。また,1955年以降,ゴデルR.Godelによって発見された未刊手稿や講義録(Les sources manuscrites du Cours de linguistique générale,1957)のおかげで,それまでのソシュール像は大きく修正され,さらにエングラーR.Englerの精緻なテキスト・クリティークによる校定版(Cours de linguistique générale,edition critique,1967‐68,1974),スタロビンスキJ.Starobinskiのアナグラム資料(Les mots sous les mots:Les anagramme de F.de Saussure,1971)によれば,ソシュールの理論的実践分野は,一般言語学と記号学sémiologieの2領域に大別することができる。
[一般言語学]
 弱冠21歳で発表した《インド・ヨーロッパ諸語における母音の原初体系に関する覚書Mémoire sur le système primitif des voyelles dans les langues indo‐européennes》(1878)は少壮(青年)文法学派の業績の一つと考えられていたが,これはすでに従来の歴史言語学への批判の書であり,その関係論的視座は1894年ころまでに完成したと思われる一般言語学理論と通底するものであった。…

※「記号」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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