普及版 字通 「寔」の読み・字形・画数・意味
寔
12画
[字訓] まことに・これ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は是(し)。是に(しよく)の声がある。〔説文〕七下に「止なり」とあるも、〔段注〕に「正なり」の誤りとし、「是なり」の意。實(実)と声義近く、〔詩、召南、小星〕「寔(まこと)に命(ひと)しからず」を〔韓詩〕に「實に」に作る。實は中に鼎実をおく形。是は匙(さじ)の初文であるが、中の儀礼との関係は明らかでない。
[訓義]
1. まことに。
2. これ、この。
3. と通じ、おく、とまる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕寔 コレ・マコト・トドム・チリ・ココニ・カクノゴトク/寔用 ココヲモテ
[語系]
寔zjiek、實djiet、是・zjie、またtjieは声近く、それぞれ通用することのある語である。指示的な意を基本義とするものと思われる。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報