対馬 嘉三郎(読み)ツシマ カサブロウ

20世紀日本人名事典 「対馬 嘉三郎」の解説

対馬 嘉三郎
ツシマ カサブロウ

明治期の北海道開発者,実業家 衆院議員;札幌商業会議所初代会頭。



生年
天保7年11月(1836年)

没年
大正3(1914)年12月24日

出身地
陸奥国弘前(青森県)

経歴
津軽藩士を父に生まれ、函館の役に従軍し、のち弘前藩公用人。明治4年廃藩置県後、青森県役人から、5年開拓使に務め、開拓権中主典、開拓中主典を経て、開拓属となる。11年官を辞し開拓に専念、味噌・醬油醸造業の札幌興成社を興し産を成す。更に大有社を創設し米穀雑貨の輸入販売、海産物の輸出業を営む。北海道製麻会社、北海道炭砿鉄道、北海道製糖会社などの創立尽力、また22年北海道電燈舎を設立し、24年火力発電で営業を開始、文化都市・札幌の誕生に大いに貢献した。函樽鉄道創立委員・鑑査役、19年札幌区総代会の総代人の一人に選ばれ、32年札幌区議、ついで初代区長を経て、36年衆院議員に当選、40年札幌商業会議所初代会頭、42年小樽商工会議所会頭を歴任した。晩年は札幌区の元老として重んぜられたが、45年東京に転住し、公爵近衛家評議員を託された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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