射ゆ獣の(読み)イユシシノ

デジタル大辞泉 「射ゆ獣の」の意味・読み・例文・類語

いゆしし‐の【射ゆ獣の】

[枕]射られて傷を負った獣の意から、「心を痛み」「行き死ぬ」にかかる。
「闇夜なす思ひまとはひ―心を痛み」〈・一八〇四〉
「―行きも死なむと思へども」〈・三三四四〉

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精選版 日本国語大辞典 「射ゆ獣の」の意味・読み・例文・類語

いゆしし‐の【射獣の】

  1. 射られた獣が、苦しみ、死ぬという意味を込めて、「心を痛み」「行きも死なむ」にかかる。
    1. [初出の実例]「闇夜なす 思ひ迷(まと)はひ 所射十六乃(いゆししノ) 心を痛み 葦垣の 思ひ乱れて」(出典万葉集(8C後)九・一八〇四)

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