葦垣(読み)アシガキ

デジタル大辞泉 「葦垣」の意味・読み・例文・類語

あし‐がき【×葦垣】

《古くは「あしかき」》で作った垣根
「―の隈処くまとに立ちて我妹子がそでもしほほに泣きしそはゆ」〈・四三五七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「葦垣」の意味・読み・例文・類語

あし‐がき【葦垣】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 「あしかき」とも ) 葦を組み合わせてつくった垣。
    1. [初出の実例]「阿之可伎(アシカキ)の隈処(くまと)に立ちて吾妹子(わぎもこ)が袖もしほほに泣きしそ思(も)はゆ」(出典万葉集(8C後)二〇・四三五七)
    2. 葦垣<b>[ 一 ]</b>〈粉河寺縁起絵〉
      葦垣[ 一 ]〈粉河寺縁起絵〉
    3. [初出の実例]「あしがきしこめたる西おもてをやをら少しこぼちて入りぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟)
  2. [ 2 ] 催馬楽(さいばら)の呂の歌の曲名。歌は五段、拍子は各七とする。

よし‐がき【葦垣・葭垣】

  1. 〘 名詞 〙 杉丸太を立て、胴縁(どうぶち)の上に葦簀(よしず)を張り、竹の押し縁を縄で結び固めた垣。あしがき。
    1. [初出の実例]「是によしがきが有がなんとせうぞ」(出典:虎明本狂言・連歌盗人(室町末‐近世初))

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